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イチから大型電気用品の製造・PSE検査をすることになった場合に必要な7つのプロセス

PSE 中国ビジネス 事例 認証の原理原則
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こんにちは。管理人の堀です。

最近、お問い合わせが増えている大型電気用品の中国工場での製造・PSE検査の流れについて書きたいと思います。

今まで、このサイトでは、基本的に中国工場の既成電気製品をOEM販売するために必要なPSEや電波法などの認証取得について、メインに書いてきました。

今回は、製造そのものから取り組みたいと考えているお客様に向けて、当社の事例などを踏まえながらプロジェクトの進め方をご紹介したいと思います。

最初に少しネガティブなことを書きますが。

イチから製造するとなると金型発注するところから始まるので、その費用はかなり大きくなりますし、本発注時には数千個規模で注文しないと工場は付き合ってくれないとでしょう。

また、電気製品であれば、サンプル製造した後は、PSE検査が必要になってきます。つまり、日本の市場で流通させることを前提として、設計や部品の調達・設置を行わないといけません。

言葉は悪いですが、作れば良いというものではなく、ある一定の基準に則って設計する必要があります。

手で扱うサイズ程度の製品であればそれでもなんとか製造できるかもしれませんが、大型製品になれば使用する部品も多くなるので、PSE認証に必要になる部品・設備などを頭に入れながらかなり綿密に作り込んでいきます。

何度もPSE検査を行っている工場であれば、委託するだけで製造可能かもしれませんが、そうした工場は基本的に多くありませんし、仮にPSEに強いからといって自社が作りたい製品を作れなければ意味がありません。

根本的には作りたい商品が作れる工場を探すというのが第一歩でしょう。その工場に対して、PSEの指導をするわけなので、当然かなり難易度が高くなります。正直なところ、ちょっとやってみようというレベルではできないプロジェクトになると思います。

しかし、だからこそ他社がなかなか入り込めないビジネスチャンスであったりします。

また、そもそものところとして、
こういう手配をすることが可能なのか?
大手企業だけができる話じゃないのか?

と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

技術的な面については当社であればサポートすることが可能です。今回の記事をご覧いただければ大まかなプロセスがつかめると思います。

一方、資金面については、もちろんある程度の資金は必要なので、中堅規模以上の会社様がほとんどになるかもしれませんが、小規模事業者様だとしてもうまく資金調達などを使えばできないことはないでしょう。

要は、そうしたビジネスのネタがあるかどうかだと思います。

今回の記事を見る中で、こういうビジネスがあり、それが決して不可能ではないということだけでも学んでいただければ、今後新しいビジネスを考える際の参考になるのではないかと考えています。

大まかな流れ

個別の説明は以降に順次書いていきますが、大まかな流れはこのようなイメージです。

図中のコメントでもありますが、この流れさえ理解できていれば、実際にどうやって進めるかのイメージが沸き、大型電化製品を海外でイチから製造することが不可能ではないと理解できると思います。

まずはこの知識を頭に入れておきましょう。

それでは各工程について説明していきます。

製品仕様決め(工場選択)

ここについてはお客様に決めて頂かないと当社としても動きようがありません。

ただ、当社の強みは、どのような仕様になっていたとしても必ず認証させることができることです。

例えば、スイッチング機能だったり、サーモヒーターなどの温熱機能、その反対の冷却機能など、製品ごとに仕様はいろいろ決める必要があると思いますが、後に控える認証についてはご心配頂かなくて大丈夫です。

なお、工場選択からサポートしてもらいたいということであれば、認証とは別途費用になってしまいますが、そちらも対応しています。

また、工場への事前訪問などを段取りすることも可能ですが、実際に実現するかどうかは工場の都合次第となります。

工場への認証指導

製品の大まかな仕様を決めたら、まず必要なのは中国工場への認証指導(PSEコンサルティング)です。

これは必ず工場現地まで行って、実際に工場の設備の確認や協力取り付けをしないといけません。

さらに一番やらないといけないのは、中国工場に対して日本のPSE法をある程度理解させることです。

このサイトで何度もお伝えしていますが、中国という異国の地で日本の法律を(ある程度でも)理解するというのは大変困難なことです。

日本においても、諸外国の法律を理解して製品を製造することは難しいわけで、当該国の法律に精通したコンサルタントを入れるか、現地で工場を構えるなどして生産してしまうか、そうした労力が必要になります。

日本で使う電化製品を中国工場で生産するのであれば、やはり工場には日本の法律を理解してもらわないといけません。

まず日本のPSEはどういう制度で、どのような安全基準を設けているのか、どのような部品が必要なのか、また作った製品サンプルは検査機関による認証があること、そういったものを社長もしくは現場長クラスに伝えないと話は進みません。

間違っても担当者だけで動ける話ではないのです。

生産の現場を見たことがない方が、一度、指示だけ出しておけば工場はなんでもできると時折勘違いされているようですが、もちろんそんなことはありません。

作るものは機械なので、当然、適当に組み立てれば良いわけではなく、精密に行わないといけませんし、その大元になるのは、工場が日本のPSE規格に準拠した製品を作るんだ、という意識から始まらないといけません。

当社では、そうした工場現地でのコンサルティングも行っていますので、ご用命などありましたらお気軽にご相談ください。

部品調達

工場現地ではコンサルティングと同時に、工場の生産設備の確認もします。

お客様が作りたい製品仕様に対照させて、PSE検査で必要また一般的にその仕様を実現するために必要な部品一覧を作成します。(書式はケースバイケース)

それをお客様と工場が共有して、部品の手配をどちらで行う分担を決めて、調達を進めていくのです。

その調達した部品をもとに、工場はPSE検査で使用する部品リストを作成していきます。ここで大事なのは、機能を果たしていれば部品はなんでも良いかといえばそんなことはなく、必要な個所では日本のPSEの安全規格に準拠した部品を使わなければなりません。

当然これについては工場はわかりませんので、当社のようなコンサルタントを迎え入れないと実現は難しいでしょう。

大手企業はこういった開発に数千万円規模の費用をかけているのですが、当社であれば、桁違いの安さで行うことができるのも強みの一つです。

工場はこうしたコンサルティングを経て、製品の回路図、仕様書などの設計図を作成していくわけです。

サンプル作成(自社確認用)

焦ってはいけないのは、イチから作る製品が自社で満足するものであるかどうか、まずはサンプルを確認する必要があります。いきなり最終形態が出来上がることはありません。

自社が思い描いていた仕様が、工場の生産技術の壁、PSEの壁を越えて、どこまで実現されているのかを入念に確認してください。

工場が生産している間も、貴社の担当者が詰めているはずですし、当社も工場からの質問には逐次回答、必要に応じてお客様にもご報告していますので、第一弾サンプル完成時点で、急に見たこともないような機械が仕上がることは基本的にありません。

ただ、それでも機械として形をなっているものを初めて見ることになるので、そこでいろいろ検討してください。

また、必要であれば、PSE以外にも必要となる製品・部品があれば、それらを調達するサプライヤーなどを用意する必要があります。

サンプル作成(検査用)

一通り確認用サンプルをチェックした後、許容範囲であれば修正点を工場に伝えて、今度はPSE検査用のサンプルを作っていきます。

検査用となると、日本で流通させるものとほぼ同様までに作り込まないといけないので、お工場との連絡もより密になってきます。

リクエストの仕様で本当にそのまま進めてよいのか、部品調達の状況はどうか、などなど。

仮に部品がどうしても入手できなかったとしたら、代替品を使うことは可能なのかどうかなど、工場からはそれこそ毎日のように連絡が入る日々が続くでしょう。

当然、当社としてもサポートさせていただきます。

工場への検査前立ち入り指導(特定電気用品の場合)

特に特定電気用品の場合は、検査機関による工場への訪問検査がありますので、工場は生産設備の準備や検査機関職員に対する応対などをしないといけません。

以前、お客様の中で、中国人検査員と中国人工場の人間が話すわけなので、その辺はうまくやってくれるのでしょうか?と質問がありましたが、バカなことを言ってはいけません。

中にはそういった低レベルな検査機関はあるかもしれませんが、基本的に真面目に仕事をしていますし、特定電気用品の中国検査機関はTUVやCQCなど国際的な検査機関が厳格に担当するので、あまり甘く見ない方が良いと思います。

コンサルティング指導の下、PSE製品を作れるくらいの生産機能がある工場なので立ち入り検査も問題ないでしょうが、これまでの労力を考えると万全を期すためにも、もう一度あらためてPSE検査のための体制づくりはしておくことが肝要だと思います。

PSE検査

実際に検査が始まってしまえばお客様に特段やっていただくことはありません。

PSE検査は製品サンプルとともに、回路図、仕様書、部品リストなどの書類が必要になってきますが、その辺は工場に任せておけば問題ないでしょう。

検査が始まれば、逆に検査終了時期も大体の目安がつきますので、検査自体は工場と当社などのコンサル会社に任せてしまって、お客様におかれては、製品を日本で流通させるためのチャネルの整備、製品パッケージの作成など、山積みとなっていることをどんどんやってしまってください。

ネット販売くらいであれば当社でもアドバイスできますが、大型製品となると会社独自の販売網などがあるでしょうから、そちらについてサポートできることはないと思います。

お客様にはそちらに専念頂いて、当社では認証が万全に進むようしっかりと務めさせていただきます。

また、経済産業省への申請手続きなどもスムーズに出来るようにもサポートさせていただきます。

 

大型電化製品を中国製造する一連の流れについて書かせていただきました。このようにして見ると、決して不可能ではないことがわかると思います。

大型製品製造にビジネスチャンスを見出す機会はなかなかないかもしれませんが、それでもそれが可能であるという知識があれば、いずれそうした機会に接した時に有利になると思います。

今回の記事がビジネス発展のお役に立てば幸いです。

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