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PSE認証をした後の自主検査のやり方?その費用とは?スーパーリアルな現場情報からお伝えします

 2022/10/30 PSE 中国ビジネス 事例
この記事は約 10 分で読めます。 138 Views

管理人の堀です。

PSE(電気用品安全法)の自主検査についてはこれまで何度もお伝えさせていただいておりますが、これに関するお問い合わせはひっきりなしに頂いております。

自主検査というのは、簡単に言うと、生産工場による出荷前の検査のこと。要するに検品です。この検査項目がPSE規定で定められており、輸入事業者(国内販売車)はその検査内容を記録して保管しておく義務があります。

記録する項目自体は明確に定められているのですが、正直その内容が理解しづらく、また記録の書式も自由というアバウトさなのでかえって困惑する事業者の方が多くいらっしゃるのも事実です。

しかし、そうした記録がなければ経済産業省による流通後検査、いわゆる試売テストでの摘発対象になったり、AmazonなどのECサイトから記録の提出を求められ、それがなければ出品停止という状態になりかねません。

当社は許認可認証代行の会社であり、自主検査の代行までは行っていないと言っておりましたが、今回はお客様の強い要望により実施した内容をお伝えさせていただきます。

一言で「自主検査」と言っても、具体的どのようなことをしているのか想像がつかない方も多くいらっしゃると思いますので、今回学んでいただければと思っています。

自主検査に関するこれまでの記事は下記をご参照ください。

中国製品で安くて完璧にPSE自主検査する方法とは、証明書の有効期限の考え方

PSE認証に必要なPSE自主検査はいつやるの?PSE費用は関係あるの?

現在急増中!?AmazonのPSE出品規制の対応方法虎の巻

 

今まで素通りされていた「自主検査」についてキチンとした対応が必要な時代

PSE工程における自主検査の流れやその意義などについては、引用した上記記事などからご覧いただければと思います。

まず「自主検査」が求められている時代性について考察いたします。

多分に主観が混じっている内容ですが、お客様からお聞きする情報などをもとに書かせていただきます。

現在の電気用品安全法(PSE)の前身となる電気用品取締法が制定されたのが昭和30年代です。その時は、まさに日本の高度経済成長期の前夜という感じでしたが、一般家庭に供給する電化製品のほとんどが国内生産でした。

つまり、PSEというのは基本的に国内メーカーを対象にしており、製品構造から含めて自主検査(検品)の作業をするのも、工場工員の仕事を生み出すわけでもあり、むしろ貴重な仕事としてやるのが当然という状態でした。

しかし、時代が移り変わり、生産は海外に切り替えられ始めました。もちろん、国内大手メーカーの海外工場であれば当然自主検査はさせるでしょうが、モノづくりの現場を知らない商社系企業や個人レベルの企業などが海外工場に生産させた際、

そもそも「自主検査」って誰がやるの?

 

ということになります。

海外工場も面倒くさがって、自分たちの製品はレベルが高いから自主検査しなくても不良はない、また不良があっても交換すればよい、という程度の認識がほとんどです。また、昔と違い、それほど市場も大きくない今の日本向けにそこまでしたくない、という気持ちもあるでしょう。

いずれにしても、自主検査のハンドルを握るのは輸入事業者であり、しっかりとやるべき内容を認識して自ら取り仕切っていくことが必要です。

 

AmazonなどのECサイトの対応

Amazonの対応が厳しくなってきていることは冒頭の記事でもご紹介していますが、総じて製品全数の自主検査記録を求められる機会が多くなってきているようです。自主検査の必要性が改めて社会に浸透してきている印象です。

生産工場にちゃんと自主検査をさせている事業主の方は、突然Amazonから関係資料の提出を求められ、一時的に出品停止になったりするようですが、単に資料を工場から取り寄せるだけなのですぐに復活ができるそうです。

一方で、自主検査のことを知ってか知らずか、何にも対応していない事業者は大慌て。一体何から始めてよいかわからず、顔真っ青で急ぎ対応する羽目になるでしょう。

 

とりあえずまずは一回ちゃんと全数の自主検査をやってみよ

お客様からよく聞かれる内容。

今の時代、中国の生産能力も格段に高まっており粗悪品がある方が不思議。だから自主検査なんてやらなくてもよいですよね?

 

はっきり申し上げて、その是非を判断するのは当社でありません。原則論として、自主検査は電気用品を扱う以上必要な行為です。さらに言うと、本当に粗悪品がないか(不良品)どうかは、それこそ検査して確認してみないとわかりません。

本当に大丈夫なのか、まずは一度、工場としっかり協議して自主検査をきっちり行ってもらうように手配してみてください。その結果を以て、今後のやり方を考えてみてはいかがでしょうか?

 

自主検査は大手企業、ブランド企業は必ず実施している

先日、海外のブランド企業の日本法人の方とお話しする機会あり、その際に仰っていたこと。

自主検査は当然のこととして実施しています。我々はブランド企業ですから、不良品の出荷や、コンプライアンス違反は許されないのです。

 

日本人はブランドを作るのが下手だと揶揄されることも多いですが、その一つとして、こうした法令順守の意識の低さも起因しているかもしれません。また、大手企業も大手たる所以というのは、そうしたコンプライアンスを一つずつクリアして勝ち取った地位なのです。

さすがに会社名実名は言いませんが、電波法の追加型番の問題で散々こちらの時間を使いながら最終的にちょろまかしていた会社がありました。法令順守意識が低く、何の理論武装もしないでばれなきゃ何でもいい、というスタイルでは会社自身は成長しないでしょうし、その担当者自身にも望むべく飛躍は起きないでしょう。

話がPSE全体に及びましたが、PSE認証自体は証明書発行など目に見える部分も多いですが、特に自主検査のような多くの人の目が届かない部分まで、どこまで法律を守るのかということが重要になってきます。

 

自主検査は基本的に生産工場に委託すべき

といっても、自主検査を事業者自身が行う必要もありません。基本的に、生産工場にやらせるようにしましょう。その一番の理由は、PSEで規定された自主検査を行うためには、絶縁耐圧器という測定テスターの用意と、その操作を理解する必要があるからです。

正直言って、わざわざ機械を調達(レンタル)するのも費用が掛かりますし、機械の設定・操作は複雑ですので専門家でない輸入事業者では扱えないでしょう。むしろ、全然違った測定結果が出る可能性があり逆効果かもしれません。

特に何も言わずに生産工場が対応してくれればよいですが、先述したように自主検査を面倒くさがるかもしれませんので、そこは費用負担などの取り決めをしっかりするようにしましょう。

 

日本国内の自主検査の代行会社に委託も可能

どうしても中国工場がやってくれない場合は、「自社検査 代行」で検索をするとかなり多くの会社がヒットします。これらの会社に委託するのも可能です。

基本的に仕事を委託すればキッチリやってくれるでしょう。むしろ専門家であれば間違えようもないとも思います。但し、費用感やスケジュール感などはかなり違ってくるでしょうから、必要な際は相見積もりするなどして確認するようにしてください。

 

一体どんなことをやっているのか?自主検査のリアルな現場

以前に自主検査代行とその他PSEに関する手続きをご依頼いただいたことがありました。ご依頼の経緯は、輸入元の海外工場が自主検査を忘れていたことと、納入先の会社様がコンプライアンス順守の意識が高く、納入条件のひとつに自主検査レポート提出があったことです。

ご依頼主は、時間がなくスピーディーかつフレキシブルに対応できることと、自主検査以外のPSE業務も対応できる業者を探していらっしゃり、当社に白羽の矢を立てていただくことになりました。

当社では基本的に自主検査代行は行っていませんし、正直、当社に委託いただく場合は他社よりも割高になると思います。しかし、他のPSE内容も含めてということで、お客様からも強くご依頼があり、当社も対応させていただくことにしました。

 

一番難しいのは絶縁耐力検査

製品によって多少の違いがありますが、基本的にPSEの自主検査で求められる内容は、これまでも書きましたが、

外観検査
文字通り、製品が規定通りの外観をしているかの確認です。

 

絶縁耐力検査
簡単に言うと、その製品に触れる・使用することで、ユーザーが感電しないかどうか、規定通りの電力構造になっているか、製品外郭となっているか、などの検査です。

 

通電検査
電気を使用して動作するかの検査です。

 

となります。
正直、外観検査、通電検査は非常に簡単なので、事業主だけでも可能でしょう。しかし、絶縁耐力検査は専門の測定器を使う必要があるので、素人には扱いが難しくあります。

 

絶縁耐力検査はどのようなことをやるのか

当社の顧問がお客様の倉庫で行った自主検査の様子です。

絶縁耐圧器の設定

 

測定器と対象製品の紐づけ

 

お客様に測定器の扱い方を指導

 

ちなみに、この測定器はオリックスからレンタルしていただいたものですが、約50個ほどの機械を測定器の準備も含めて3時間ほどで行いました。当然、当方も同席していました。実際にどのようなことを行っていたか、自主検査が気になる方はご相談ください。

 

PSE自主検査をしっかり行うのが事業者としてのマナー

最後に、いつも書いていることですが、PSEなどの認証に関するコンプライアンス順守というのは、すなわちユーザーの安全の担保です。バレないからやらないでいいやという考えは、事業者としていかがなものかと思います。

法律が厳しい、わかりづらい、経産省に聞いても明確な回答がない、などなど事業者側の不満があるのも事実です。しかし、繰り返しになりますが、何よりもまず意識しないといけないのはユーザーの安全です。

その前提の上で、自主検査のやり方・進め方などは実に多様にあります。自主検査が必要な際は、まずはお気軽にご連絡いただければ幸いです。

 

 

 

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