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あなたの中国ビジネス戦闘力ではPSE、PSC、電波法はうまくいかない!?認証費用を無駄にしない為のビジネスコンサル

 2022/09/05 PSC PSE 中国ビジネス 事例 認証の原理原則 電波法
この記事は約 10 分で読めます。 883 Views

こんにちは。管理人の堀です。

最近の副業・起業ブームの影響か、初めて自分でビジネスをします、もしくは、そもそも起業をしているが中国ビジネスは初めて、という方々のご相談も多くなっています。

そして、当社へのご相談としては、電気・電波関連の製品を扱ってみたいので、PSEや電波法の認証をお願いしたいとのこと。

それ自体は歓迎すべき流れなのですが、いろいろ話をしてみて蓋を開けてみると、依頼主と工場とで全く話が出来ていないということが多々あります。

もちろん、最初から中国工場と関係性が出来ている事業者はいないというのは当然ですが、問題なのは、中国工場とのコンタクト方法がわかっていないということ。

言葉は悪いですが、まさかこんなレベルのやりとりで中国工場が動くと思っていたのか?と疑いたくなるほどの内容が頻発。

最近よくある「お金を掛けない起業・副業」系のビジネス本の影響からか、中国工場とのコミュニケーションコストを変にケチって自分で解決しようするとする人が多いと感じています。

ここは専門家を使うなり、掛けるべきコストを掛けないと、リターンや成長は返ってきません。というか、ビジネスそのものがスタートしません。

その辺のお金の使い方もビジネスだとは思いますが、中国(海外)ビジネスをしておいてそうしたところにはお金を使いたくないというのであれば、そもそもこのビジネスはやらない方が良いでしょう。

そうした前提を置きつつ、ではどうしたら、中国ビジネス初心者でも認証が進められるのかお伝えしていきたいと思います。なお、今回は「中国ビジネス初心者」の方が対象ですので、事業の規模は関係ありません。

個人、中小企業、大手企業など幅広い方が該当すると思いますので、是非多くの方に読み進めていっていただければと思います。

 

中国(海外)ビジネスをするのであれば必ず代行会社を入れましょう

実のところびっくりするのが、代行会社を入れずに自分で相手方担当者と直接やり取りしている人の多いこと。

私が一番最初に中国輸入を始めた10年くらい前は、物販プレーヤーも少なくそれこそまだ代行会社という存在も少なくありましたが、今のご時世はプレーヤーも増えそれに比例するように代行会社も増えています。

ちなみに、ここで言う代行会社とは、中国現地に在住し、日本の顧客から連絡があれば中国工場と取引交渉をしてくれる人のことを指しています。大抵の場合、日本語ができる中国人が業務を行っています。

後述しますが、この代行会社は日本人がやっているもの方が信頼度は高まります。それは、顧客である日本人の心情を理解できるためです。

いずれにしても、こうした代行会社を使うためには、当然月額費用や取引ごとの費用が発生することになりますが、代行会社の存在がなければ良好なビジネスは不可能でしょう。先述したように、ここで費用を払いたくないようでしたら、中国ビジネスはしない方が良いでしょう。

もちろん、カタコト英語でも送れば、相手に意味は通じるかもしれませんが、本当の意味での意思疎通は不可能です。小口のサンプルを購入するくらいであれば何とかなるかもしれませんが、ビジネスという観点ではほど遠くあります。

一方で、代行会社にも良し悪しがあるので、どういった会社を使っているのか、などの情報は物販仲間での間では頻繁にやり取りされます。

認証などは関係なく、なんであれ中国ビジネスをやるのであれば必ず代行会社を入れる、ここだけはしっかり覚えておくようにしてください。

 

PSE、PSC、電波法などは専門知識のある代行会社を入れる

既製品をそのまま販売する程度であれば、普通の代行会社でも良いでしょうが、PSE(電気用品安全法)、PSC(消費生活用製品安全法)、電波法(技適)など、機械製品の認証試験となる場合、専門知識のある代行会社がいなければまず話が進みません。

なぜならば、それぞれの認証試験において、日本仕様に合わせた製品サンプルの作成や回路図、ブロック図、部品リスト、部品証明書、PCBレイアウトなどの高度な技術資料が求められるからです。

工場としては、一見の日本人業者がいきなりやってきて、

試験するから資料出して!

と言われても素直に従うはずがないのが、想像できると思います。資料などの説明はこちらの技術者からも行いますが、それを理解して工場と交渉できる人間が中間にいないと、話が進まないのです。

こういうことをご説明すれば、代行会社がいない時点でPSEや電波法認証をしようというのがいかに無謀であるかお分かりになると思います。

さらに言うと、中国の代行会社の多くは、機械に関する専門知識を有していないのがほとんどなので、いくらこちらが説明しても代行会社が理解できていないので話が進まない、ということが多々あります。

 

番外編:当社はそうした際の代行会社を兼ねる場合もある

当社の認証代行サービスの強みの一つとして、PSEや電波法など日本の認証に精通した中国人技術者が担当するので、中国工場との交渉が容易である、としてHPなどでも喧伝しています。

なのに、上記のように代行会社を推すのはどういうこと?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、中国人技術者が直接工場とやり取りすることも多くあります。ただそれは大前提として、

事業主と工場が良好にコミュニケーション出来ている

という状態の場合の話です。こういう状態になるまで、事業主の資本力やビジネス経験値がモノを言う世界です。

当社としても、工場に連絡して、すぐにレスポンスしてくれるのであれば、そちらの方が間違いなく進めやすくあります。

しかし、工場に連絡しても返事がない、断ってくる、などということも多くあります。それは、事業主と工場との契約の問題なので、当社は簡単なアドバイスくらいはできますが、工場を説得するようなことは行えません。

当社はあくまで認証の代行会社なので、事業主と工場の認証をする場合の契約条件を取り決める立場にはないのです。。それはあくまで事業主の方の役割です。そして、それがご自身で出来ない場合は代行会社の存在が必要になってきます。

認証に協力してくれるかどうかの争点は、大概にして発注数量の多い少ないの話になります。事業主が自分一人で交渉できないのであれば代行会社を委託することになるでしょうし、もしそれでもダメであれば、代行会社に別の工場を探してもらうことになるでしょう。

 

自分でやる場合の失敗事例①:工場が動かない

前項で書いたように、自分やろうとして失敗する一番のケースは工場が動いてくれない、という点です。

中国の生産工場が協力してくれない動いてくれないのですが、何なんですか?


とよく聞かれますが、要するに工場側の都合を想像できていないというのが問題です。

メールを送れば何でもやってくれると勘違いしている方も多いですが、Google翻訳の片言英語で送って、それで中国人が本当に理解していると思っているのだから、おめでたい限りです。

テキストで伝わっても心は通じません。

日本人はまだまだ日本人ファースト目線が多く、中国工場の都合や利益などに想像が及びません。20~30個購入するだけと言っても、向こうも面倒くさい極まりない。

自分だって、外国人からいきなり英語の相談メールが来ても鬱陶しいだけでしょう。

代行会社というのは、物の取引仲介だけではなく、何故工場が対応してくれないかの、その理由を現地語(中国語)で担当者と確認をしてくれることもあります。

カタコト英語で聞いても、「出来ない」とだけ返ってくることが多いので、そうした点においても対応策を講じることが可能です。

一方、そうしたフォローをちゃんとやってくれないような代行会社は変更した方が良いと思います。

 

自分でやる場合の失敗事例②:契約内容を間違える

先述したように、日本の認証試験を行うために、工場には、回路図、ブロック図、部品リスト、部品証明書、PCBレイアウトなどの資料提供を行ってもらいます。

当然、工場側からするとそうした機密資料は外部に出したくない、という意見もあります。しかし、それであると日本の試験は出来ないので、工場と検査機関との間にNDA(機密保持協定)を結んでもらうこともしばしばあります。

当社では、その段取りを取らせてもらってお客様のサポートをいたします。

これは当社事例ですが、工場にいくら説明しても、NO!の一点張り。認証試験をするのであれば、自分たちの息のかかった検査機関でしか行わない、ということがありました。

おかしいなと思って、こちらが懇意にしている代行会社を入れて確認してみると、元々、資料提供はしない、という契約になっているとのこと。

事業主の方は、言葉悪いですが、中国も出来ないしろくに英語も読めないのに軽い気持ちで契約してしまったいたことに気付きました。

当社であれば、安い方法で試験ができると踏んでいたようですが、それもご破算。包み隠さず言うと、当社としても人を動かした以上、返金は出来ませんでした。

事業者の方は、結局、独り相撲で話を進めて、八方塞がりになってしまったという事例です。せめて、工場と契約する時点で誰か相談できる代行会社などがいればよかったのにと思います。

ちなみに、当方が用意した代行会社が工場担当者と話したところ、

あんなに頭悪くて進みが遅い人間は、こちらからお断りする。


という回答があったようです。

正直、日本人ブランドなんて、今の時代ありません。大事なのは、スピード感持って、相手先の事情も理解して、必要な資金は素早く調達。その為にも、ビジネスで必要な情報はいち早く収集して判断しなければなりません。

費用節約は重要ですが、払うべきお金が払えないビジネスであれば、そもそもやめた方が良いと思います。

副業・起業ブームですが、海外ビジネスを選ぶなら、それを理解していないとすぐに潰れてしまうでしょうし、そうしたリスクも説明せずにそれを煽るだけ煽るコンサル連中も、正直同罪だと感じています。

 

認証だけではなく中国ビジネスのパートナーとして

最後に、当社サービスの紹介になってしまうのですが、本格的に中国ビジネスを進めたいという方には必見の内容かと思い、お話しさせていただきます。

以前に中国OEMパートナーのご提案に関する記事を書きました。

PSE認証・電波法認証などをする前に!中国ビジネスでのOEMのやり方5つのポイント【OEMパートナーのご提案】

 

OEMも認証などその他中国工場と交渉するということに変わりはありません。大事なのは、中国工場とコミュニケーションをするということなのです。

それさえできれば、認証なども話が止まることはありませんし、もしどうしても交渉不可になったとしても、別工場を探すなどの代替案も可能になってきます。

一番最悪なのは、工場から返事がないということで仕事が止まってしまうことです。そして、返事がないというのは、工場にとって旨味が感じられない仕事だということです。

そのような状態を察知して、どのようにしたら工場に旨味を感じて協力してもらえるようになるのか、そうした交渉は中国人の代行業者ではほぼ不可能でしょう。

 

こちらは中国工場の風景。中国在住の日本人社長による現地視察で直接工場への指示出しが可能。
中国工場との付き合う土台を作ってくれます。

 

当社では、中国に長年在住して、中国工場との交渉を専門としている現地日本人社長と提携をしています。その社長は、一部上場企業との取引も行っているほどの実力者です。

その方と繋がりが出来れば、1回の仕事だけではなく、今後永続的に中国ビジネスの交渉が可能になります。

当社の認証サポート費用とは別になってしまいますが、その方のご紹介や初期ご相談・初期調査などをオプションとして行っています。

これからますます需要が増える中国ビジネスを有利に進めるためにも、話を聞きたいということは是非一度お問い合わせいただければと思います。

 

 

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