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横浜DeNAが電波法違反!?そもそも電波法を守る意味と最新動向の解説

 2022/05/01 中国ビジネス 中国輸入 時事ネタ 認証の原理原則 電波法
この記事は約 8 分で読めます。 314 Views

こんにちは。管理人の堀です。

以前に大手企業が配布したノベルティが電波法違反の為に自主回収を行った事例を記事にしました。また、楽天モバイルによる携帯電話の電波法違反も話題となりました。

ノベルティグッズの会社様、企業のノベルティ担当者様、御社の販促品はPSE・PSC・電波法などの認証はキチンと行っていますか?

楽天モバイル電波法(技適)違反!? 事件の経緯と今後予測できる3つの電波行政

今回はプロ野球チーム・横浜DeNAが配布するノベルティのスマートウォッチで電波法違反が発覚しました。

今回はその事件を取り上げつつ、あらためて電波法認証の意味や、最新の動向などを関連するニュースをピックアップしながら解説していきたいと思います。

 

プロ野球チーム・横浜DeNAのノベルティで電波法違反!?

今年4月に横浜DeNAによる電波法違反事件が発覚しました。

横浜DeNAベイスターズは4月4日、ファンクラブの会員特典グッズであるスマートウォッチを自主回収すると発表した。スマートウォッチの技術基準適合証明の認証(いわゆる技適マーク)が得られていなかったという。

該当商品は、2022年シーズンの公式ファンクラブ「B☆SPIRIT友の会」スペシャル会員特典グッズ。同社は「安全性に問題はないが、使用した場合は電波法違反に問われる可能性があるため、スマートウォッチの使用は直ちに中止してほしい」と説明している。

引用:IT MEDIA NEWS_横浜DeNA、ファンクラブ特典のスマートウォッチを回収 “技適”未取得のため

 

「安全性に問題はないが~~」というコメントがありますが、何を根拠にそう言っているのかは不明です。電波法試験が通っていない限り、「安全性に問題はない」と発言は出来ません。

もちろん、このような状態で「安全性に問題があるかどうかわからないのですが、電波法違反なので回収します」という言い方をしたら、逆に不信がられると思うのもわかります。しかし、単純に「電波法違反を侵していたので回収します」でも良かったのではないかと考えます。

ただ、今回の事件で気になるのは担当者の何をやっていたのだろう?ということ。電波法認証や、他にもPSEなど日本の許認可にある程度詳しくないと、こうしたノベルティを扱うのは危険だという認識が重要でしょう。

しかし、こうした誰もが知る大手企業が電波法違反の事実を認めたことは大きいと思います。中には、まだまだユーザーや社会の安全性を考えずに、自分たちが電波法違反を侵していることを知りながら、平気で販売を続ける人がいることも事実です。

今回の事件の顛末が少しでもそうした人々の抑止力になることを願っています。

 

そもそも電波法(技適)認証を行う意味とは?

このメディアでも電波法認証をしなければならない、ということを繰り返し述べています。例えば、PSE(電気用品安全法)であれば、ちゃんと試験をしていない製品による発火事故や電磁障害(EMI)でユーザーの安全が脅かされることが想定されます。

では、電波法ではどのようなことがあるのか。その部分について言及されている最近の記事を引用したいと思います。

電波を発する外国製の機器が出回り、航空機などの通信装置が妨害を受けるケースが起きている。電波法で定められた基準に適合しない機器をインターネットで購入し、気づかずに使用している例が目立つ。総務省は「規格外の機器の使用は多くの人の命を危険にさらしかねない」と注意を呼びかけている。

引用:読売新聞オンライン_「遠く離れた飛行機に影響するとは」…規格外の海外製カメラや無線機、知らぬ間に電波妨害 

 

日本では、航空機や医療機器、救急車、人工衛星、など数多くの電波使用機器が存在しています。それらの電波を妨害するものが存在すると、上記の重要電波機器に障害が及び、それによって社会に混乱が起きる可能性があります。

例えば、航空機で誤作動があったり、医療機器に計測ミスなどがあれば人命に関わる問題です。

その為に、お互いの電波が干渉しないように、一般ユーザーが使うような無線電波機器にも割り当てられている周波数帯域があり、その中で使用されていれば特に問題ないということになります。

ただ、製品が本当に割り当てられた周波数帯域の中にあるかどうか、検査しない分かりません。特に、海外製品では日本の周波数帯域を考慮していないものも多くあるので、それを確認するためにも電波法(技適)試験があるのです。

大量の製品のみならず、1~2個の少数だから関係ないということではありません。数少ないものでも検査をしていない製品には、どんなに危ないものがあるかわかりません。

電波法製品を扱うのであれば、必ず電波法試験をして日本社会の安全を確保したうえで、販売する必要があります。

ちなみに、電波法は売っている事業者が罰せられず、使用しているユーザーが罪になる法律です。総務省の人間曰く「ザル法」。現行法では実際として事業者が罰せられることはありませんが、「コンプライアンス」という観点で事業者はしっかりと守ってほしいものです。

 

総務省が不法電波に対する提言広告を展開

電波法を管轄する総務省では、不法電波に関する提言(取締り強化)の広告を複数に渡り広く展開しています。

電波法違反は重大な犯罪であるとともに、キチンと電波法認証されていない機器の使用を行わないこと、不法電波製品を見掛けたら通報をすることなどを呼びかけています。

正直、その前に、電波法違反をしている販売事業者を取り締まれるように法改正をすべきだとは思うのですが、それは現状ではどうしようもないこと。

いずれにしても、電波法違反を侵してはいけない法律、また実際に取り締まられることがいないのも事実だが、社会のコンプライアンスの目が厳しくなっていることも事実。

電波法認証を行う背景を理解したうえで、しっかりと必要な手続きを踏んでいきましょう。

 

Wi-Fi電波割り当て増の動き

電波障害が起きないためにそれぞれの製品で使用できる周波数帯域が定められているということを説明しましたが、その割り当て周波数の変更に関する記事を引用します。

総務省は19日、次世代無線LANに新たな電波の割り当てが可能とする方針をまとめた。現行の1.4倍の通信速度を持ち、新たな電波を使うことで通信の障害や遅れが緩和される。追加の電波の開放についても、2022年度に議論する。
(中略)
無線LANは職場や自宅、屋外でスマートフォンなどを気軽にインターネットにつなぐ上で欠かせない。テレワークの普及などで利用者が集中すると速度が落ちる課題が指摘されており、混雑解消が求められている。
引用:日経電子版_ Wi-Fiに新電波割り当て 総務省、追加の開放も議論へ

 

コロナウィルスの影響によるテレワークの増加は、まさに社会的な大変革。こうした場合など、総務省も周波数の割り当てを変更し、社会で必要とされている電波製品をより使いやすくなるという傾向があります。

 

テレワーク時代の新しい電力供給システム

最後にテレワーク時代に向けた最先端の電波法機器についてご紹介いたします。

京都大学の篠原真毅教授とパナソニックは、マイクロ波を使ってワイヤレスで電力を供給するシステム「エネスフィア」を開発した(写真)。送電機と小型受電機を使うことで、ウエアラブル端末や機械設備などを電源フリーで使用できる。2022年に電波法が改正されるのを見込んで、電波を活用した給電システムの展開を目指す。4月以降に準備が整い次第、サンプル供給を始める。

引用:ニュースイッチ_マイクロ波で電力供給するスゴいシステム、京大とパナソニックが電元フリー化実現へ

 

電波で電気を送れるということで、テレワーク環境下で複雑になりがちな配線器具を省略できる製品として注目を浴びているようです。社会の変化によって今後もこうした製品は登場してくることになるでしょう。

ただ、認証専門家として一つ気になるのは、送電機に関してはPSE(経済産業省管轄)対象になるかもしれないということ。1つの製品で総務省や経産省が絡むようになると、事業者としてはますます複雑になっていきます。

出来れば1つにまとめて欲しいものですが、許認可は各省庁の利権でもあるので、それはそれで難しいかもしれません。

事業者としては、自身が必要な認証を賢く見定める知識が必要になってくるでしょう。

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