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PSEマーク、PSC、電波法(技適)など、認証が計画より遅れてしまった当社の事例集

 2021/01/13 PSC PSE コラム 中国ビジネス 事例 認証の原理原則 電波法
この記事は約 12 分で読めます。 422 Views

こんにちは。管理人の堀です。

今回は、認証が通常のスケジュールより遅れてしまった当社事例を、いくつか紹介したいと思います。

 

最近の記事で認証が遅れる理由を書きました。

PSEマーク、PSC、電波法(技適)など、認証が遅れるのは誰のせい?当社事例から解説します

 

また、認証が遅れることによってお客様にブチ切れられた事例も書きました。

PSEマーク、PSC、電波法(技適)など、計画より認証が遅れてぶち切られた当社実例

 

認証が遅れる理由は、何度も書いているように「工場の非協力・能力不足」に尽きます。しかし、単に「工場がやってくれない」というのではなく、そういったいくつかの事例を網羅的に書くことで、遅れるパターンというものをお伝えしていきたいと思います。

正直なところ、「認証が遅れた」という、ある意味で自社の恥部を書くような認証代行会社は日本に存在はしていないでしょう。しかし、そういったケーススタディがないから認証の世界がクローズドでお客様にとってわかりにくいものになっているのだと感じています。

当社の使命は、「認証の世界に情報の民主化を起こすこと」です。

認証ビジネスの最前線で起きているリアルな情報をお伝えすることで、一社でも多くの会社様が認証に挑戦する土壌を作っていきたいと考えています。

そうした背景もあり、当社の失敗を皆様にお伝えすることによって、逆に当社の信頼を高めいただく、また、皆様が同じような轍を踏まないようにお役に立てればと思っております。

 

いつまで経っても電波法認証が始まらない

こちらは、中国で電波法の認証がしたいと考えていらっしゃる事業者の方からのご依頼です。

中国国内の認証代行会社に依頼をして、中国の工場で認証を取ってもらうということで話を進めていましたしかし、その会社が全く仕事をしてくれない、工場との調整をしてくれない、依頼をしたまま時間だけが過ぎていくという状態

というところで、当社にご相談をいただきました。

当社がご提案したのは、そこの代行会社をやめて、別の工場にするという事でした。

お客様は是非その製品で認証をしたいとの事で、新しい工場を探してもらい、電波法認証に協力してくれるということになり、当社で契約をさせていただきました。

工場の条件としては、まず製品を作ってから認証に応じるという事だったため、お客様が 300個発注しました。しかし、製品の完成後になってから、テスト用サンプルの提供はできない、技術資料の提出はできない、という耳を疑うような連絡が工場からあったのです。

このままですと、日本で売れない300個の在庫が積みあがってままの状態です。

そこで、お客様からに相談いただきまして、お客様、当社と技術担当者、工場担当者、当社でオンラインミーティングを行うこととしました。

工場側の言い分は、自社は組み立て工場であり技術資料などは大元のサプライヤーの許可を得ないと提供できないし、サプライヤーも資料提供には消極的だ、と今更ながらに言ってきました。

当社からは、技術資料に関しては、検査機関とNDA(機密保持契約)を結ぶ段取りを取るので、情報漏洩の心配はないし、テストサンプルについてもこちらから作り方はいろいろとアドバイスさせてもらう、ということでその場はうまくまとまることが出来ました。

なお、このミーティングはすべて中国語で行われています。

この回答にお客様も一安心して、その後、遅々としていましたが、NDA締結を終えるなど少しずつ進んでいるはずだったのですが、テスト用サンプルの電波出力がどうにもうまくいかないようで、そこから更に5ヶ月経っても認証が進んでいないという状況です。

言えることは、工場の能力とヤル気の無さでしょう。元々、組み立て工場なので、テスト用サンプルの調整をする能力がないのと、300個買ってもらったお客さんの為に、どうにかしようという意思が感じられません。

ここでうまくやっておけば、次の受注だって想定できるのに、そういうことに対する意欲がないのも、中国人らしいなって感じます。

このような状況になった時に当社からご提案できることは、認証はまだ始まっていない (費用も発生していない)状態ですので、別の工場も検討してみるということです。

当社では、中国国内で工場探しをするリソースを有していますので、そちらを活用して新しい工場探しからお手伝いさせていただく予定です。もちろん、最初の工場が急にサンプルが出来た!という話になるかもしれないので、同時並行で進めるという感じです。

この事例から学べることは、特に最初に工場としっかりと話をしていただくことですが、工場(担当者)の人間性というものも、少し把握しておく必要があるかもしれません。また、お客様自身のみで判断が難しいという場合、当社で事前オンラインミーティングのサービスなどもご提供しておりますので、お気軽にご相談下さい。

P.S.この記事を書いている最中に、とうとう工場からサンプルが出来た!という連絡がありました。かなり驚きですが、あとはサンプルが無事にテストに合格することを心待ちにしています。無事に認証が終わりましたら、具体的なケーススタディとしてお伝えします。

 

大手工場のはずなのになぜか対応が遅く1年近く認証を続けている

かなり大型機械のPSE認証を複数種類でご依頼頂いたお客様の事例です。

当初は、各機械で全て生産工場が違う状態で、その中にはかなり零細工場なども含まれており、本当に認証ができるのか?という不安を感じたことを覚えています。

実際に、認証をするにあたって、その工場に回路図などの技術資料の提供を求めたところ、

そういったものは存在しない

という衝撃的な回答に驚愕しました。

いったい、どうやって製品を作っているのだろう?
正直、こういった工場では認証は難しいとお客様の方でも感じたのか、工場について再度協議する、という連絡があり、数か月が過ぎました。

やがて、そのお客様から連絡があり、複数機械の認証を1つの工場に集約しました、この工場は世界を相手にした大手工場ですので認証は問題ないと思います、というお話でした。

確かにその通りに大手工場であり、こちらとしても安心して認証ができると思っていましたが、どうやら日本のPSE認証は初めてのようで、各検査をするたびに不合格の連続、という状態が続きました。

また、工場の技術部門と外部連絡の受付部門が完全に分かれており、こちらから連絡をしても受付は愛想よく返事をするのですが、その内容がちゃんと技術部門につながっているのか、技術たちはなかなかに動いていない日々が続きました。

検査機関から「対策サンプルはどうなっていますか?」と、連絡をしても、「今やっているから待って欲しい」という受付からの回答の連続。

その工場の内情はわかりませんが、大手工場だからと言って、必ずしも対応が早いわけではない、ということを目の当たりにしたという印象があります。小さくてもすぐに工夫して取り組んでくれる工場はあるわけで、要は、工場がどれだけ主体的にやってくれるのか、ということだと思います。

お客様としても、工場の受付の対応は良いので、すぐに進むと思っていたようですが、なかなか想定したスケジュール通りに進んでいないということ感じ、当社が仕事をしていないと勘違いしてクレームを入れてきて、あらためて上記を説明すると、すべて納得されたようでした。

この案件については、また別のテーマでお伝えさせていただきます。

今はコロナウィルスの影響で海外渡航できないが、現地工場を訪ねていくのはビジネスの一番の近道(写真は中国・東莞の工場)

 

PSE レポートの内容に不備があった事例①

中国工場が保有しているPSE のレポートの中身を確認して、必要があれば経済産業省に申請するためのサポートをしてほしい、というご依頼がありました。

最近、このようなご依頼・ご相談は大変多くなっています。

このメディアでも何度も書いていますが、中国工場が独自で行ったPSEレポートは、まず間違いなく何かしらの不備があるということです。当社もその点はわかっていましたし、お客様に対しても、何かしら不備があるだろうから、レポートの修正作業は発生するだろう、と伝えていました。

実際にレポートを確認して少々の不備を発見しましたので、サンプルをもとにそれを修正する段取りで進めていました。

お客様からサンプルが届きそれを確認していると、PSE の基準に沿っていない構造であることが判明しました。これでは、そもそもPSE試験をできませんし、こんなものを売っていたら、あっという間に経産省からの摘発対象になってしまいます。

これでPSEレポートを作るというのだから、やはり中国工場を信用しきってはいけないなとあらためて感じました。

そこであらためて、お客様と当社(と技術者)、中国工場でオンラインミーティングを実施することに致しました。中国工場の話では、新しいサンプルで PSE レポートを作っているということで、そちらを再度確認することになりました。

そして、同じ間違いが起きないように、最初のサンプルでは何故PSE基準に沿っていないのか十分に説明を致しました。

しかし、元のレポートの時点でしっかりしたものができていなかったため、新規で製品レポートを作ったとしても、また間違いがあるのではないかと懸念しております。それから2か月ほどが経ち、ちょうど工場からレポートが届いたので、現在確認を進めているところです。

 

PSE レポートの内容に不備があった事例②

最近、モバイルバッテリーに関するお問い合わせが増えていますが、その中で、既にPSEモバイルバッテリーのレポートを保有している工場があり、その内容を確認して欲しい、ご依頼・ご相談がありました。

ご多聞に漏れず、必ず何かしらのレポート不備はあると思っていましたので、確認用としてサンプルの準備も進めておいて欲しい、とお客様には最初からお伝えしていました。

正直、工場側としては自分たちのレポートはちゃんとしていると思い込んでいるようで、わざわざサンプルを用意する必要ないと感じてなかなかモノが出てこない状態でした。

ようやくサンプルが届き、あらためてサンプルとレポートを付け合わせてみると、そもそも日本のPSE基準をすっ飛ばした内容になっていることが判明して、全面的に検査をやり直さないといけないと伝えたところ、工場の協力は得られそうになかったので、新しい工場を探すことになりました。
少し専門店的な話をすると、モバイルバッテリーPSE検査の一部では、1か月近くの耐久テストがあるのですが、それなどが全く実施されていないなどがありました。

面倒くさいテストは全部やらない、というのはいかにも中国工場らしいと感じました。それでいて、PSEのロゴだけ付けて証明書を発行しているのですから、もう笑うしかないですね。

この話をすると、少なくとも当社の仕事として、最初からレポートをよく確認しておけば時間短縮になったのではないか、ということにもなるのですが、やはり人間がやることなので、必要資料が全部揃わないと、また違った判断になってしまうという懸念はいつもあります。

他社様ではどうだかわかりませんが、少なくとも当社ではこのように進めています。

なお、このお客様については、モバイルバッテリーに必要な技術資料・サンプルなどの情報を伝えており、現地サプライヤーとともに新しく見つけた工場で、認証の準備を進めていらっしゃいます。

最終的に良い方向に進んだのではないか、と感じています。当社の強みの一つとして、出てきた材料で認証を行うだけではなく、認証前のお客様のサポートもさせていただけるという点です。

         中国蘇州の家電メーカーでの一枚(右から2番目が中国人マネージャーの陳さん)

 

電波法認証が、事業主の資金難で途中キャンセルされた話

最後におまけとして書きますが、こちらは遅れた事例とは異なりますが、ドローンの電波法認証をしたいと個人事業主の方から依頼があり、工場がテスト用サンプルまで用意したのに途中キャンセルしたという話がありました。

最初は普通にやって対応されていましたし、100台分の手付金も払っているので、是が非でも認証をすると息巻いていらっしゃっていました。

ドローンは通常の電波法認証よりも、送受信機能がついているため費用が1.5倍程高くなります。その話は再三しておりましたが、工場とのオンラインミーティングも終えて、工場も時間をかけてサンプルを用意してくれたのに、突然、

自分は吹けば飛ぶような個人事業主なので、どうしても資金が出せません

ということで一方的にキャンセルとなった事がありました。

当社としても、何度も対応させていただいたのですが、それに対する補償も全く支払われていないということに、多少の憤りを感じているのも事実です。

別に、認証するしないは大きな問題ではないのですが、人(取引先)を巻き込んでおいてメール一本で片付けようとするからいつまで経っても成長しないわけで、こういう方からは周りがどんどん離れていきます。

まずは認証費用の確認、資金の工面の方法、回収の見通し、これらを一気通貫してある程度見込んだうえで動く必要があると思いますし、不明点等あればそちらのご相談からでも承ります。

そういうこともあるので、当社もご相談の際に、「認証はいくらかかるのですか?」的なご質問は少し遠ざけるようにしています。結局、そういう方は聞くだけ聞いて行動されませんので、それに時間を割いていると、認証を行って本気でビジネス拡大を狙っているお客様への時間が削られることになってしまうからです。

最後は多分なポジショントークで恐縮でした。

いずれにしても、認証がスムーズに進む、何故かしら遅くなる、様々な経験を有しており、皆様の課題には迅速にご対応できると自負しておりますので、認証ビジネスに取り組みたいという方は、是非お気軽にご相談いただければと思います。

 

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