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PSE、PSC、コロナ禍に際しての工場検査に関する経済産業省の見解 ”リモートでの工場検査も可能!”

 2020/10/21 PSC PSE 中国ビジネス 事例 日本国内ビジネス 時事ネタ
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こんにちは。管理人の堀です。

昨今の経済活動を一変させ、今でもとてつもなく大きな爪痕を残している新型コロナウィルスですが、実は認証の世界でも大きな影響を与えています。

それは今までお伝えしていた中国工場のストップということとは別に、検査機関による工場検査の問題です。

日本の工場を日本国内の検査機関、例えば、JETやJQA、UL Japanなどの日本国内の検査機関が行うことは、今では問題は少なくなってきています。

問題なのは、JQAなどの日本国内検査機関が中国や台湾のなどの海をまたいだ海外工場検査を行う場合です。

現在、新型コロナウィルスの影響で世界的に、海外に渡航した場合は空港近くで2週間の隔離が余儀なくされています。それに付随して海外に行くこと自体がリスクの伴うこととして、各検査機関は海をまたいだ工場検査を自粛している状態が続いています。

またそれは逆も然りで、CQCなどの中国の検査機関が、日本の工場、台湾の工場などの検査を行う場合も同じです。

ただ、認証の世界に関して言えば、それで一番割を食うのが事業者です。そもそも、都合よく検査機関と生産工場の所在国が一致すること自体が稀ですし、特に、PSCなどは日本の検査機関でしかその検査が許可されていないことも多く、一方で生産のほとんどが外国という状況ですので、事業者は一体どうしたらのいいのでしょうか?

今回の記事では、当社の独自の行動で判明したPSE、PSCに関する新しい展開についてご説明していきたいと思います。

事の発端①:お客様のPSC検査が工場検査で止まってしまっている

実は、昨年末にPSCレーザーの検査代行を依頼されたお客様がいらっしゃいました。生産工場は中国・深圳にあります。サンプル検査は無事に終了し、今年1月には2号検査(工場検査)前の現地指導も実施。

あとは、春節後に検査機関による工場検査を残すのみという状態にありました。

その後は皆さんご存じの通り、1月下旬から瞬く間に世界中に広まったコロナウィルス問題が発生し、中国の春節も延長され、さらに各国間の行き来も制限されていきました。

ましてや、当時は中国がコロナウィルスの発祥地でしたので、その国に渡航すること自体が禁止されたのです。

そうすると、当然ながら、検査機関による中国工場への検査員派遣も無期限で停止されました。ここで割を食ったのはもちろん認証を依頼した事業者の方(お客様)です。

私はお客様の立場でモノを言いますが、検査機関としてはお客様からの前納金を返金することもなく単に停止します、と言ってしまえば辻褄が合うかも知れませんが、お客様からすると大損害です。

確かに今回のコロナウィルスは不可抗力であり、誰の責任でないのもわかっていることなのですが、何かしらの救済措置もなくさすがにお客様が気の毒に感じられました。

お客様はその後も検査機関に対して何度か連絡をされていましたが、一向になしのつぶての状態が続いていらっしゃいました。

 

事の発端②PSCレーザーの有効期限失効に際してJQAからの電話

一方で、日本国内でコロナウィルスの影響も下火になってきて、また発生地だった中国ではコロナどこ吹くカゼというようにマスクすら着用していない人が大半の状態になっている昨今、一本の電話が当社に届きました。

「貴社が取得されているPSCレーザーの有効期限が、来年2021年の早いうちに失効となります。期限後も利用する為には、あらためて新規での検査が必要です。検査はされますか?(検査しますよね?検査してくれないと我々も仕事がなくて困っているのです)」

という内容でした。括弧の中はあくまで私の類推ですが、そのように聞こえてきても仕方ないと担当者の方の口ぶりでありました。

私としては、返す刀として、

「試験の実施是非を判断する為にもお聞かせ願いたいのですが、現在はコロナウィルスの影響で、中国にある当社提携の生産工場に貴機構の検査員を派遣することが出来ない状態だと認識しているのですが、その点に変更はありますか?」と質問を致しました。

その回答として、

「確かにその通りであり、今のところそこに変更は無いのですが、検査はされますか?検査を始めているうちに何か変更などあるかも知れません。」とありました。

 

ソリューションを確実に約束されていないものを勧めてくるなんて、ビジネスマンとして頭おかしいんじゃないか?と思いながら、とりあえず一度検討するということで電話を切りました。

率直なところ、PSCレーザーに関しては再度認証するかは本当にどちらでも良いと考えていたのですが、それよりも海外工場の工場検査が出来ないことの方が当社としては問題だと考えました。

それは、日本の検査機関→海外工場の検査、という図式だけではなく、海外検査機関→(日本を含む)海外工場の検査という図式も当社では扱っておりますので、ここは一度、経済産業省に直談判を行おうと思い立ちました。

 

経済産業省の工場検査に関する見解

私が電話をしたのは、以前にAmazonに違法レーザーが散見されている際の対応だったり、当社レーザーがPSC試買検査の対象になった際の対応などをされていたご担当者でした。

何年か前の話なので、既に異動されているかも知れないと思いましたが、電話をかけてみるとまだご担当をされており、こちらとしては話の通じる方につながることができたととても安堵いたしました。

さすがにベテランという感じでとても明快にご対応いただいたという印象ですが、まずは当社のレーザー試験について、「工場検査実施が約束されない状態で連絡が来た、例えば、リモート対応などで実施が出来ないのか?」という質問を率直にぶつけてみました。

すると、その回答として、

「経済産業省としては、まず根本的に、対応の仕方は各検査機関の判断に任せている。例えば、仰ったようにリモート対応もあり得るでしょうし、またサンプル検査のみで2号検査(工場検査)を実施しないというのもありです。

しばらくは、各検査機関の判断で動かしてみて、安全上の問題が生じるようなことがあれば、あらためて検査機関には通達するように致します。なお、基本的に、証明書の有効期限の延長などは想定していません。」ということでした。

この回答を聞いた際の感想として、

①経産省がこのような見解なので、あとは事業者が検査機関と協議して対応を決めれば良い。経産省が認めている以上、検査機関も動かざるを得ない。
②聞こえの良い言い方をしているが、自分たちは何にもしないで検査機関に対して完全に丸投げ。

どのように感じるかは人それぞれですが、②について言い出すと、政治の話や官僚機構の話にもなってくるのでそちらは省略いたします。

また、検査機関の人間が、自分たちの上部組織になる経済産業省の見解を知らないということに対して、経産省の周知不足なのか、検査機関の情報収集能力不足なのか、それはわかりませんがそこに対しても違和感があったのも事実です。

いずれにしろ、それはともかく当社としても新しい展開が望めそうだという実感を得たのは本当のところです。

年初から検査が止まってしまっているお客様に対して、(動き出したのが遅かったのは事実ですが、)それでも光明が見えたのも確かな話なので、まずは担当している検査機関に対して交渉するべきだという連絡を致しました。

当社のレーザーに関しても、前向きに検査実施を検討してみたいと考えているところです。

 

実際に当社で動かしているPSEの工場検査事例

今回の話のメイン部分であるPSCレーザーの工場検査問題の少し前の話なのですが、それと同時進行で、当社では、海外の検査機関に対してその当該国から見た際の海外工場のPSE現地調査の認証代行を請け負っています。具体的にいうと、中国検査機関→台湾工場です。

PSEはPSCと同じ経済産業省が管轄しており、海外の工場検査に関する見解は一緒です。

実際問題として、中国の検査機関による台湾工場の工場検査をリモートワークで行う準備を進めています。

ざっくり工場検査と言っても何をするかというと、工場に当該製品を生産・(自主的に)検査をする為の設備が整っているか、工場が本当に実在しているか、工場全体の中でどのようにラインで生産されているか、などを確認するのです。

仲介人(代行会社の人間)などがしっかりと仕切り、リモート(動画)で必要な部分をちゃんと撮影すれば、問題なく執り行うことは可能です。

もちろん、これが正規のやり方ではなく、あくまで特別な対応であるとは関係各位すべてが承知はしており、コロナウィルスが終息を見せ、海外渡航が全面的に解禁されたらこの手法は行われなくなるだろうと認識しています。

やはり、検査員がリアルで工場現地を確認する意義は大きいでしょうし、リモートを良いことにした新たな問題の火種もあるかもしれません。ただ、現状としては「工場検査のリモート対応は可能」ということは知識として覚えておいて頂ければと思います。

 

当社では工場現地に日本人がいなくてもリモートワーク対応が可能

リモート対応が可能ということでも、例えば、日本の検査機関を利用する場合、現地工場(例えば中国工場)に日本語が出来る人材がいないと、言語の問題で結局対応が出来ないと思われる方もいらっしゃるかも知れません。

そこはご安心ください。当社では、日本の認証に精通した日本語可能な中国人技術者がリモートワークに参加することが出来ます。

日本の検査員の言葉を聞いてそれを理解して中国工場側に伝える、また逆に中国工場側の言葉を理解して日本の検査員に伝える、そういったことが可能です。

いずれにしても、コロナウィルスによって実施が出来なかった異国間での工場検査のリモートワーク化が認められている状態であり、当社ではそれらの段取りが可能ですので、ご用命・ご相談などがありましたらお気軽にお問い合わせください。

但し、この記事は2020年10月現在のものであり、工場検査のリモートワーク化がいつまで実施できるかについては当社では責任を負えませんので、その点については予め手ご了承頂ければ幸いです。

 

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