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これから中国ビジネスをする人必見!失敗から学ぶ中国工場との交渉成功の5つの秘訣

PSC PSE コラム 中国ビジネス 事例 認証の原理原則 電波法
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こんにちは。管理人の堀です。

当社が中国を主体として日本の認証代行ビジネスをやっていてよく感じるのは、お客様は認証以前に中国ビジネスについてもあまりご存じないということです。

もちろん、中国ビジネスのことに詳しくないからこそ当社にご依頼いただいている部分は多くありますので、それ自体は決して悪いことではありませんし、むしろ当社としては有難いことでもあります。

一方、そもそものところとして、中国ビジネスのことを知らない、というのは中国人の商習慣・性格を知らないということとほぼ同義だと考えています。

これは能力の問題ではなく、単純に知識や経験などの問題です。

その証拠に、中国工場との交渉に行き詰まったお客様からご相談あった際に、当社から解決案をアドバイスさせていただきますと、大抵はうまくいっています。

ちなみに、当社では認証代行として生産工場と検査機関の橋渡しは行っていますが、工場に認証の協力を取り付けるのはお客様の仕事とさせて頂いております。

今回の話は「認証」をベースにしていますが、中国工場に協力してもらうという意味では同じですので、認証有無にかかわらず中国工場との交渉を有利に進める方法という視点でご覧ください。

当社自身の実体験、当社お客様の失敗事例から、交渉成功の秘訣を学んでいきましょう。

 

中国工場が認証に必要な書類・サンプルを出してくれない

これはよくある話で、認証が進まない大きな理由の一つです。

お客様にはいつもご説明しているのですが、近年の中国工場の品質はとても向上しているので、よほど難しいPSEや、PSCなどでなければ大体一回で認証合格することが多いです。もちろん、当社でも認証が滞りなく進むようにサポートさせていただいております。

では、製品自体が認証の進み具合とそれほど関係ないとなると、何が問題かというと、工場が認証に必要な技術資料、製品サンプルを提出してくれないということです。

技術資料というのは、仕様書、回路図、部品リストなどです。正直申し上げて、かなり複雑です。

当然、当社ではすべて把握している状態で工場には説明していますが、この資料をしっかりと管理している工場であればよいのですが、その資料がバラバラに保管されていたり、場合によっては存在していないことも多々あります。

そうすると、工場はサプライヤーから取り寄せたり、自作する必要があったりします。これに時間が掛かるのです。それでもやってくれれば良い方で、後回しにされたり、ひどい場合ではやると言っておきながら、後からやっぱりできない!と言ってくることもザラにあります。

理由は様々ですが、後からドタキャンは本当に頭を悩ませます。こちらも協力してくれることを前提に話を進めているので、急遽対応策を考えねばならなくなります。

工場の書類・サンプル未提出を防ぐための対応策としては以下のようなものがあります。
ご参考にしてください。

 

①相応な量の購入を約束する。事前に代金を支払う。

これは王道ですね。大手企業はなぜ話が早いかというと、大量に買うことを約束するので、工場も喜んで協力してくれるからです。

当社のお客様でも、1000個単位で購入するお客様の時は、工場の対応が本当に早くてこちらも助かってしまいました。

しかし、一方で、小規模のお客様で購入ロットが100個とか200個だと、やはり工場としても優先度が下がってしまいます。

中には、先に払ってしまうと工場が持ち逃げするんじゃないかという不安から、何も支払わないで協力させようとするお客様もいらっしゃいましたが、その行為は日本人の私から見てもNGです。

海外工場に先払いするということの不安な気持ちが分からなくもないですが、海外ビジネスで少ない投資で協力してもらうのであれば、やはりお客様意識を捨てて中国工場と一緒にビジネスを進める、という意識は大事だと感じます。

いずれにしても、決して小資本が悪いということではないのですが、それだと中国工場の協力が得られにくい可能性があるので、その場合を想定した対応を心掛けるようにしてください。

 

②最初に必要な書類をすべて用意させてから認証をスタートする

これは何らかしらの方法で工場への協力をしっかり取り付けたうえでの話になりますが、工場に必要書類をすべて打診して、提出可否を確認される企業様もいらっしゃいます。

こうした会社様は、社内で中国工場とある程度話が出来るリソースが整っており、わからないのは技術的な部分だけ、という状態です。

この場合、事前に当社とご契約などをいただいて、必要書類のリストなどを共有しながら話を進めていきます。そして、工場に出せない書類があれば予め当社と相談し、仕事を進めていきます。こういう会社様は堅実な仕事をされていると感じます。

認証のリードタイムが工場の協力次第ということを理解されているので、ご自分でコントールできる部分はご自分でやられているという感じですね。

こう言っては何ですが、全部丸投げして出来る限り急いでほしいと言われるお客様もいらっしゃるのですが、それはなかなか難しいというのが正直な印象です。

もちろん、工場が問題なく対応してくれればすぐに認証できますが、工場に協力の強制は当社ではできませんので、その点はご理解いただけると有難くあります。もちろん、不明点等はいつでもご相談の対応はしています。

 

③最後の手段として、未提出書類は自作する

例えば、5種類ある書類のうち1種類だけはどうしても提出できない、と言われた際、書類作成ができる専門の検査機関を知っていますので、別途費用が発生しますがそこに作成を依頼することは可能です。

ただ、やはり有料ですので、なるべく工場に提出してもらった方が良いですが、どうしてもダメな場合、先述したような後からドタキャンの場合などの最後の手段はあります。

出来ることあればやらないで済ませたいですが、そういう手段があるということを覚えておくことは無駄ではないと思います。

なお、サンプルだけは自作できませんので、それだけどんなことがあっても工場に用意してもらう必要があります。

 

 

PSEなどで間違った認証レポートを出してくる

このサイトでは何度かお伝えしたことがある話ですが、すごく重要な話ですので、あらためてお伝えさせていただきます。

中国工場が中国の検査機関を使って自らPSE認証した、というのは間違いなく不備があると思っていただいてよいでしょう。

電波法については、国際基準に沿った内容が多いので中国(海外)工場が中国(海外)検査機関で行ってもほぼ問題ありませんが、PSEは日本独自の基準に則った内容ですので、正直言って、その内容を理解している検査機関はごく少数です。

検査機関も内容を間違えると思っていた方が良いでしょう。

中国国内にある国際的な認証機関として有名なCQCや、中国TUVなどであれば、問題なく認証をしてくれるでしょうが、こうした所は認証費用が高いうえに、工場がしっかり実在・稼働しているかの精査が厳しいので、大抵の工場は敬遠します。

結局、そういうクォリティのレポートですので、あまり信用しすぎない方が良いでしょう。また、こうした工場はレポートのみ提出してきて、「型式区分」の作成はできていないことがほとんどので、どのみち経済産業省への提出は出来ません。

いずれにしろ、現状のレポート内容でもそれ自体は経産省への提出は出来ますが、内容が間違っているので、販売後に製品事故があって経産省にレポートの開示を求められると、深刻な事態になりかねません。

PSEレポートを保有していると工場が言ってきたら、単純にラッキーと思わず、本当に大丈夫か?という気持ちでいた方が無難です。このようなケースに遭遇したら、JET(日本電気環境安全研究所)や当社などに相談ください。

 

連絡を取った相手が販売代理店で工場の連絡先を教えてくれない

これも以前に何回か書きましたが、中国ビジネスを進めるうえで大事なことなのでぜひ覚えておいてください。

アリババなどで電化製品を見つけてこれを認証したいと思い、販売ページから連絡をした際、直接工場担当者につながればよいのですが、その相手が販売代理店(中間業者)だと少し厄介です。

要は、この人たちは発注主が直接工場に連絡できるようになると、自分たちの仕事が無くなってしまうので、基本的に絶対に工場の連絡先を教えてくれません。

一方、認証をする場合は生産工場の情報が必須ですので、どれだけ書類・サンプルが揃っていても意味がありません。

つまり、認証をするのであれば工場の情報を入手しなければなりませんので、販売代理店を説得するしかないのです。

その説得方法は、「工場と連絡をする事になっても、貴方(販売代理店)を飛ばすことはせず、必ず貴方経由で取引を行います。契約書を交わしても構いません。」とするのが一番です。

ただ、この場合、認証をして取引をするのが一回だけであればよいですが、複数回の購入となると中間費用もかさんでくるので、別の工場をもう少し探しても良いかもしれません。

 

不良品ばかりが届く

認証を実施できるくらいのレベルの工場であれば、基本的に生産能力自体も低くないと思いますが、それでも検品してみたら不良品が多いということは少なくないかもしれません。

検品で不良品を止められたら良いですが、すでに販売してしまったものが不良となると面倒なことにもなってきます。

ただ工場との不良品に関する認識の違いで、こちらが不良だと思う内容と、工場が不良だと思う内容と食い違いはあると思いますので、それは時間をかけて工場と協議していくしかないでしょう。

工場と直接やり取りできる言語的リソースが社内にあれば良いですが、それが出来ない場合、外注することになりますが、こちらの意図をしっかり汲み取れて信用できる外注先(会社)でないと、適当な返事を寄越してくるだけのことがあります。

そうなると工場だけではなく、外注との信頼関係も必要になってきます。この辺はしっかりと業者を選定してください。

なお、PSE・PSCに関して、生産工場に置いては出荷前の自主検査、そしてその結果(レポート)の保管が輸入事業者に求められてきます

 

対応がすごく遅い

一言で遅いと言っても、準備してもらっているものによって性質が違ってきます。

書類の準備が遅い

先述したように、工場内で1つの製品について既存の書類が1つにまとまっていればすぐに用意してくれるでしょう。

また工場の内部に携わったことのない人の感覚だと、そもそも書類は1か所にまとまっていて、探すとしても1つの部屋をガサガサ探すものだと思いがちです。

しかし、良い悪いは置いておき、工場では書類が1か所にまとまっている方がまれで、要求されて初めて必要な書類を集めるということはよくあります。

当社では日本工場のPSE検査代行も携わったこともありますが、日本の工場も一緒です。ましてや、日本工場ですら書類を自力で集められなくて当社がサポートしたり、代わりにサプライヤーと交渉したこともあります。

そういった作業を始めてやる中国工場であれば、遅くなるのも無理はないかもしれません。

しかし、そういう理由なので早くやってもらうのは諦めましょう、という意味ではなく、少なくても海を隔たて中国(海外)工場で、どのような作業が発生しているのか、そのイメージが沸けば、上手く催促するやり方一つにしても、いろいろとアイデアがあると思います。

 

サンプルの準備が遅い①

一般生活者ですと、既に出来上がった製品しか見たことがないので、モノってすぐに完成するイメージがありますが、小さいモノでも最初から作ると、材料を揃えて工場のラインを稼働させて、組み立てして、検品して、とものすごく時間が掛かります。

ましてや、認証の1~3個くらいのサンプルの準備であればなおさらでしょう。

また、モバイルバッテリーの検査になると、電池セル、電池組のサンプルが数十個単位で必要になるので、それ相応の期間を覚悟しておかないとイライラする毎日が続いてしまいます。

サンプルの準備が遅いということではなく、むしろそのくらいがサンプル準備の適当期間だと考えておいた方が良いでしょう。

まれに在庫のサンプルがあったり、電波法でテスト用のサンプルを用意するのが早いなど、奇跡的なこともありますが。

ちなみに、PSE検査の際に、電源コードはJETなどによるPSE認定品を使う必要がありますが、この電源コードはバラ売りしていることの方が稀で、一回購入するたびに1000ロット以上必要なこともあり、検査を依頼するためには1000ロット以上の購入を約束しないと工場が動いてくれないことも多いです。

こうした点も予備知識として覚えておきましょう。

 

サンプルの準備が遅い②

もう一点、一度、検査不合格となってしまったあとに、再度サンプルを要求された場合、工場は今まで違う仕様でサンプルを作って再提出しないといけないので、ものすごく時間が掛かります。

こうなってしまった場合、あまり急ぐことはやめて、少しゆっくり目に考えた方が良いでしょう。

これは例えば、お金を出せばすぐにやってくれるということでもなく、工場もどのように作ればよいのか、ゼロイチから考えないといけないので、あまり急がせて意味がありません。

まさに、お金で解決できる問題ではないということです。

このようになってしまっても、当社では基本的に最後までお付き合いいたしますが、代行会社によっては、代行会社に払う追加料金が発生したり、途中でいなくなってしまう会社もいるのでその点もしっかりと条件を話された方が良いでしょう。

 

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