世の中違法だらけなので、自社で電気サウナバスのPSE認証を行いました!
こんにちは。管理人の堀です。
当社は認証代行会社でありますが、自社自らPSE認証を行うことはあります。何故かというと、もちろんビジネスチャンスがあるからということが大前提なのですが、やっぱり自社でやっていると、お客さんに対しての説明がよりきめ細やかになれるという点があります。
元々、当社がこの事業を起こした経緯も、自社のレーザーポインターのPSC認証を行った際に、「これをイチからやるのは本当に大変だ」という実感があり、そのように局面にあるお客さんをサポートさせていただこうと考えたためです。
自分でお金を出してやってみないと、お客さんの本当の困りごとなどはわかりませんからね。自分で一切事業をやらず(つまり一切持ち出しをせず)に、事業コンサルを名乗っている輩には本当に注意してください。
そういう人間は、お題目ばかり唱えて、業務を遂行する能力はありません。依頼しても、結局、絵空事ばかりで話が何にも進展しません。
話は逸れましたが、当社で電気サウナバスのPSE認証を行い、今後本格的にサウナ販売事業にも注力していきます。事業開始前後の経緯などをご紹介しつつ、あらためてPSEの重要性などをご説明していきたいと思います。
Contents
INSIGHT WORKSがサウナ事業を始めたきっかけ
率直なところ、当初はサウナ事業そのものにはあまり興味がありませんでした。当方自身、サウナ―ということもなかったです。
ただ単純に、2022年頃から起き始めたサウナブームに乗ってか、サウナのPSE認証に関するお問い合わせが多かったことがきっかけです。
中国産サウナバスのPSE認証をして欲しい
スウェーデンなど北欧のサウナストーブのPSE認証をして欲しい
などなど。
しかし、電気サウナ関連のPSEは、特定電気用品(菱形PSE)に該当するため、その難易度は非常に高く、また認証費用も特定電気用品以外(丸形PSE)とは桁が1つ変わってきます。
その旨を説明すると、ほぼすべてのお客様が「やっぱり、やめておきます」というご回答。むしろ、ご回答があれば良い方で、こちらがいろいろ調べて差し上げてお返事したにもかかわらず、何の回答もない、いわゆるスルーが多くありました。
そうしたことはさておき、いずれにしてもサウナに関する問い合わせが多く、
だったら自社でPSE認証してみようか
と思ったのがこの事業の始まりです。
資金拠出が大変なものは一社ではなく複数社でやること
当社ではPSE認証のノウハウはありますが、それは決して検査機関に支払う認証費用を下げられるという意味ではありません。
認証に必要な費用は相応に発生します。そこに裏道などはありません。
特に、サウナの電気認証の費用はかなり割高。ただ、その費用をどのように調達するかは知恵の絞りどころになります。
そのやりくり方法については、これまでこのメディアで何度かお伝えさせていただいてきましたが、その代表的なものが複数社での資金拠出です。
みんなでやるというビジネスモデルは想像しづらいかもしれませんが、端的に言えば、販売代理店制度です。サウナを販売したい事業者というのは一定数いるもので、そこに対して、PSE認証したサウナを販売できる、という立て付けにすると希望者の方も少なくありません。
また、実際に売ってくる代理店(販売店)と、主にPSE認証や生産工場とやり取り、ホームページ作成その他マーケティングをする本部(当社)とで役割分担をする事で、事業の効率性がすぐれていくことになります。
特に、サウナを体験できる展示場などを一社で用意するとなると、費用も場所も限られてきますが、複数の代理店を募ることで、複数の展示場を代理店のリソースで構築できることになるので、やはり事業スピードが格段に向上していきます。
何でもかんでも自社でやるというビジネスモデルは、これから先の時代において、益々難しくなってくるだろうと感じています。
ほぼ10割のサウナ事業者がPSE認証をちゃんとやっていない
本ページにおいて、この部分がかなりの肝になってきます。
日本でサウナを販売している業者さんのほとんどが、
当社では、サウナストーブがPSE認証されているので、サウナとしてもPSE認証をクリアしています
と宣っています。
し・か・しですね。実は、それではPSE認証をしていることにはなりません。
PSEの仕事をしているとよくわかるのですが。
例えば、
モーター(電源)がPSE認証されているので、本体(仮に、ここではドライヤーとします)はPSE認証は不要ですよね?
という類の質問を受けるのですが、答えはNOです。
モーター自体がPSE認証されていることに越したことはありませんが、そのモーターを使用した本体としてPSE認証する必要があるのは、PSE認証の世界では常識です。
サウナストーブもサウナバス全体で言えば、部品(電源)の一つです。なので、「ストーブがPSE認証されているのでサウナ全体もPSEされている」という理屈はおかしいなと思っていました。
経済産業省やJET(一般財団法人 電気安全環境研究所)に問い合わせてみたところ、やはり見立ての通りでした。
このように見た時に、
現在販売している日本のサウナ事業者のほぼ10割が、正しいPSE認証をしていないという現状
であると個人的に感じています。
つまり、
各サウナメーカーがそれぞれ自社のサウナについてPSE認証をする必要があるわけです。
決して、ストーブを使い回してよいということではないのです。
サウナブームが日本中に到来し、バレルサウナや屋内サウナなどが多く販売されていますが、この事実を知ると大変恐ろしい事態だと直感しています。
何よりも、正しい検査をしていないサウナが出回るということは、ユーザーの安全が脅かされることに直結します。
JET回答書(サウナバスのPSEは「電気サウナバス」として認証する必要があるとしている)
PSE証明書を公開!しっかりと「電気サウナバス」で認証済み
サウナバスのPSE認証の証明書をアップします。
このメディアをいつもご覧いただいている方は、周知の話になりますが、日本のPSE(特定電気用品)の認証実施は海外の検査機関で行っても問題ありません。
要するに、ちゃんと日本の経済産業省から指定されているかどうかだけです。
中には、
中国の検査機関だから日本のPSEじゃないですよね?
という方もいらっしゃいますが、その点は説明してあげるしかないですよね。
証明書だけ見ると簡単な感じですが、認証代行会社の当社が直々に行ってもかなりハードなPSE認証でした。手前味噌になりますが、それでも当社でなければこのPSE認証は実現できなかったであろうと感じています。
INSIGHT WORKSが展開するサウナブランド・kokolo saunaのご紹介
今回のお話しのメインはPSE認証のプロセスがメインとなりますが、簡単にですが当社が展開するサウナブランド・kokolo saunaについて説明させてください。
有象無象の中国サウナ工場が存在する中で、中国で唯一サウナ工場として上場を果たし、東京ドーム9個分の広さを有する生産工場。ヨーロッパ、北米、オーストラリア、中東に向けて年間30,000台を生産。1995年創業。29年の歴史を有しています。
また、同社社長は、世界的なEVメーカーの副社長が務めており、戦略的子会社として新商品開発にも余念がありません。
いろいろ補足情報が連なりますが、簡単に言うと、最高品質のサウナを大量生産している会社で、価格もリーズナブルにお届けすることが可能です。
そして何と言っても、この工場の製品をしっかりとPSE認証しているというのが当社の最強の強みです。ハッキリ言って、他社では絶対に入ってこれない領域です。
kokolo saunaホームページ
生産工場の様子
生産工場の方々と記念撮影(左から5番目が筆者)
kokolo sauna一番人気のレッドシダーバレルサウナ
kokolo saunaの今後の展開/PSE認証していることの大きなメリット
サウナブランドkokolo saunaは、今後多くのお客さんへのサウナ販売を行っていくのですが、他ブランドにはできない大きな利点としてBtoB向けへの販売を重視しています。
PSE認証がされていないということは、そもそもとして販売をしてはいけないという法律になっているのですが、残念ながら、購入側にPSEに対する知識がなければ、それが違法だと気付かずに購入に至ってしまうことがあり得ます。
特に、ネット販売ですと、PSE認証実施の有無をしっかりと確認することは難しい側面もあります。まさに、違法業者のなすがままの状態でもあり、かなり歯がゆいことでもあります。
ですので、一般ユーザーの方でも、PSEに対する知識をしっかりと身に付け、PSE未認証の違法品は絶対に買わない、購入後にわかった場合はしっかりと返品するなどの理論武装が必要になってきます。
一方で、BtoCの一歩手前である、BtoB向けに販売する場合には、そもそもPSE未認証で見過ごされるわけがありません。販売先のtoB(企業)は、自分たちの名前でエンドユーザーtoC販売をするわけなので、PSE認証有無についてはかなり厳格に確認を行います。
以前に、大手住宅メーカーの担当部長様とお話しさせていただいた際に、
ネットなどでサウナ業者が横行しているがどれもこれもPSE認証していないようで、怖くてとても手が出せない。御社のようにPSEの専門会社が販売しているというのは大変心強い。
というお言葉をいただきました。話題になっている商品を違法品でも良いので売り切るというビジネスモデルであれば、会社を大きくすることは出来ないでしょうし、何より社会に対しての冒涜行為を行う会社は、結局、ビジネス界からも忌避されるようになるでしょう。
つまり、一時の利益の為に、今後のビジネス人生を棒に振ることになるのです。一方で、手前味噌ですが、ちゃんとPSE認証をして、真っ当にビジネスする会社に対しては、その後の大きな成長のチャンスが待ち構えているの事実です。
PSEをちゃんとやるのか、違法でやるのか、そもそもやめるのか、それは経営判断次第。しかし、費用も含めて、頭を使えばいろいろチャレンジできる道はあるわけなので、正しいビジネス知識、法知識などを携えて新たな事業に取り組んでいただきたいところです。
日本に展示しているkokolo saunaのバレルサウナ
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