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【認証Q&A⑧】「PSEはないけどCE認証している」中国工場の意味不明な回答の返し方など

 2020/05/18 PSE Q&A 中国ビジネス 事例 認証の原理原則
この記事は約 10 分で読めます。 430 Views

こんにちは。管理人の堀です。

今回はPSEをメインにして、特に、海外メーカー(工場)とのコミュニケーションの齟齬や、海外の代行会社との仕事の進め方の乖離についてなどをお伝えしています。

日本の事業者であれば、PSE(電気用品安全法)という経済産業省が管轄する電気用品の技術基準に関する法律について、その存在はある程度浸透しています。あくまでも事業者が少々把握しているというレベルですが。

また、日本の事業者の思考のクセとして、「日本の法律が世界のスタンダード」という勘違いをしてしまっていることを時折見かけます。

そうした場合、「工場担当者にPSEと言っても通じない。どうなってんだ??」というケースに陥ることになってしまいます。

例えば、CEというヨーロッパ認証、CCCという中国全域の認証であれば、それなりに市場規模はありますが、PSEは日本のみのガラパゴス認証です。

CE、CCCなどと比べたら、GDP世界3位と言われている日本市場ですが、世界規模から見れば決して規模が大きいわけでもなく、一方で独自の技術基準が多く、また生産ロットも小口、という海外の生産工場からすると必ずしも美味しい市場ではありません。

そういう前提を理解しておかないと、(海外工場の)担当者が日本のPSEを理解していないダメな工場だ!という憤りを感じるだけで話が一向に進んでいきません。

実際に新規などのお問合せでよくあるのが、工場の担当者(らしき人)とコンタクトは取れたのだけど、PSEに関して話が通じないので、(当社に)間に入ってもらって、そのまま認証をお願いします、というパターンです。

そういう時、当社からお客様に促すのは、コミュニケーションの仕方(質問内容など)を変えることです。

要は、工場の担当者も、筋道立てて説明すれば大体理解してくれます。向こうもビジネスなのでお金になりそうな話には、ちゃんと理解を示し、対応をしてくれます。

ただ、何の説明もなし、いきなり「PSE取るから協力してくれ」と言っても、向こうとしては「この日本人、何言ってるんだ?」となり、「面倒くさそうだから後回しにしよう」ということになるのです。

それは我々だって同じことで、突然、英語で「I want to certification.(私は認証したい)」とだけ送られてきても、100%無視するでしょう。

やはりその辺は、相手にしっかりと説明する必要がありますし、最低限、PSE(認証)のことを理解しておかないといけません。ただ、その時間がなかなか取れないという場合は、ある程度、工場とも折衝能力のある代行会社を選んだ方が良いでしょう。

基本的に、検査機関はそういう折衝はしてくれません。検査機関は検査だけをします。

日本の工場であれば日本語なのでなんとか通じるかもしれせんが、特に海外工場と折衝するための最低限の知識などは必要です。

それは当サイトなどで学んでいただければと思いますし、不明点などあれば、代行会社に質問するようにして見てください。

海外工場に「PSE」のことを聞いたのに、「CE」とか違う単語で返ってきます。

これはまさに冒頭で申し上げた話と同じで、基本的に窓口担当者は「日本のPSE」について全く知らないという前提で交渉した方が良いでしょう。

認証や制度、様々なものは略称アルファベットであることが大半ですので、そういった単語が連発されてきます。

問い合わせをした方も、予想していなかった単語が突然現れ、何かPSE以外にも認証が必要なのではないか?もしかしたらPSEは不要なのか?などなど、いろんなことが想起されパニックになってしまったところで、当社にご相談に来るというパターンはよくあります。

まず最初に申し上げておくのは、世界の各国各地域には様々な認証や制度などがありますが、電気製品における日本国内で販売するための強制認証はPSEのみです。

この大原則を頭に入れておいてください。

また、理解しておいていただきたいのは、窓口担当者も決して意地悪で違う単語を返しているわけではないということです。

繰り返しになりますが、本当に日本のPSEのことなんて知らないので、いきなり知らない単語を使って問い合わせしてきた外国人(日本人)に対して、まずは自分が知っている範囲で質問をしてきてくれている、と考えた方が進行は早くなります。

そうしたうえで、海外担当者に聞くべき質問内容の例を記載しておきますので、ご参照ください。

この商品を日本で販売するためには、PSEという日本独自の認証をする必要があります。
貴社の海外販売、特に日本・アジア向けの販売担当者を紹介して欲しい。

 

ポイントとしては、①(担当者がPSEのことを知らない場合)日本のPSEについて端的かつ丁寧に説明する。②担当者は技術担当者ではなく、アジア地域の販売担当者を出してもらうことです。

日本のPSEのことを知らないであれば、説明してあげるしかありません。ただ、難しい制度説明などは必要ないです。単純に、日本の電化製品にはPSEという販売規制があるということだけを伝えて、後は相手の反応を見ましょう。

向こうも工場(メーカー)で働いている人間なので、各国に販売規制があることは知っているはずです。

また、製品の情報漏洩などを恐れて、基本的には技術担当者などは教えてくれません。販売担当者(営業)を教えてもらいましょう。

 

海外の代行会社が働いてくれません、どのようにすればよいですか?

「働いてくれない」という言葉には語弊があるかもしれませんが、仕事の進め方が違うという感じでしょうか。

例えば、日本人(顧客)としては週1回は必ず報告が欲しいと思っていても(仮にそれが日本での常識だったとしても)、海外(中国)の代行会社は報告は月1回で良いと思っているかもしれません。

ところどころにそうした認識の違いがあり、別にそれはどちらも正義です。発注主だから言うこと聞けという論理はもちろん成立しますが、それを言うには、すべての認識を列挙して検証しないといけないので本当に大変です。

ポジショントーク的に言い方になってしまいますが、そうした手間を考えるのであれば、当社のような日本人が行う代行会社に依頼した方が、ストレスなく仕事は進んでいくでしょう。

また、工場が海外(中国)だから、中国語でやり取りするためにも、認証の代行会社も中国にした方が良いと思われる方もいらっしゃいますが、それはそれで良いと思いますが、よほどちゃんとした代行会社に依頼しないと二度手間三度手間が発生します。

まず第一に、先述したように向こうの感覚で仕事を進めるので、認証完了がいつになるのか本当に見えてきません。基本的に、中国人などは自分たちの論理で仕事を進めてくるので、進行管理は本当に大変です。

第二として、認証の間違い(抜け・漏れ)などが非常に多いということです。何度も言っておりますが、PSEは日本の認証なので、正確に日本の認証を理解していない検査機関がやると、本当に抜け・漏れが多発します。

当社では、そうした被害に遭っているお客様から、問い合わせ・救済のご連絡を多くいただいております。

検査機関がやっているのだから間違いないという認識は非常に危険で、証明書自体は発行されますが、内容に不備があれば、後から経済産業省から指摘されることも多々ありますし、下手をすれば業務停止命令ということになる場合もあります。

しかし、自身がそういう目に遭っても、海外者の代行会社は責任を取ってくれませんし、万一そうなっても連絡遮断してくるだけでしょう。

再度、ポジショントーク的になりますが、工場・検査機関は海外でも問題ありませんし、海外でないと成立しないと思いますが、代行会社は経験豊富な日本の会社を選ぶことをお勧めします。

質問にご回答する場合、海外の代行会社には基本的に依頼しない方が良い、ということになります。

 

工場が取得しているPSE証明書あればそのまま使えますか?

PSEの特定電気用品以外の検査は、工場が資金を拠出して検査機関に依頼すれば実施できるので、工場に問い合わせてみると、「うちの工場はPSE取得しているよ!」と返事してくることも、多々あります。

しかし、気を付けないといけないのは、そのPSE認定書を持っているだけでは効果はありません。

まずは経済産業省に申請手続きを行わなければなりませんし、そもそもの問題として、先述しているように検査機関が検査内容を間違えているということが頻発しています。

なので、その認定書の内容がしっかりと当該製品のPSE検査内容を網羅しているか、確認をすることをお勧めします。

経済産業省への申請手続きは型式区分だけでもOKですが、もし検査内容に不備があって、さらに万一製品事故などがあった際には、経産省にレポートなどを厳しく確認されますので、悪いことが重なれば業務改善指導などになる場合もあります。

繰り返しになりますが、日本の法律を十分に理解していない、工場・検査機関のみでの確認で終わらせることなく、日本のJETのような認証機関や、PSEに精通した当社のような代行会社を絡ませた方が、ゆくゆくを考えると、最終的にコスパが高いと思われます。

 

経産省にはPSE証明書・認定書を出して申請しないといけませんか?

引用:経済産業省_電気用品安全法_届出・手続の流れ

今回の話は、事業届出「製造」又は「輸入」に関する部分が該当します。

以前の記事で、簡単にご紹介しましたが、今回また少し詳細にお伝えします。

経産省ページには、「新たに事業を開始する場合は 開始から30日以内に経済産業局等に『事業届出』を行う必要があります。」と書かれていますが、決して、届出には認定書・証明書が必要とは書かれていません。

提出すべきは、経産省の決められた書式と「当該電気用品の型式の区分」という書類のみです。

下記は、ご参考用として、PSE証明書に記載されている型式区分を切り取ったものです。

型式区分は電気用品の設計書みたいなものです。

基本的に認定書・証明書にはこの型式区分が記載されるので、代用として、そのまま認定書・証明書を提出する人は多いですが、型式区分だけ提出しても問題ありません。

なお、型式区分は検査をしながら確認・決定してくものなので、先に型式区分を出す意味はほとんどありませんし、むしろ後から修正して出し直す手間が発生するかもしれません。また、結局、製品を販売するその時までにはPSE基準適合確認もしくは適合性検査、或いはその両方を終えて認定書・証明書を保管した状態でなければならないので、あまり急いで申請書式と型式区分を出す意味はあまりありません。

なので、ほとんどの人が基本的に、事業届時に申請書式と認定書・証明書を同時に提出することがほとんどです。

ただ一方、「電気用品の製造事業、輸入事業を行う場合、事業開始の日から30日以内」に事業届出を行わないといけなくありますので、特に、製造事業を行う方は、先に届出を出す必要性は高くあります。

その場合に、PSE書類が無くても事業届出は出来ますので、詳しくは管轄の経済産業局に確認するなどして適正に手続きを行ってください。

 

業務用製品と家庭用製品のPSE費用は一緒ですか?

まずお伝えする点として、PSEの電気用品区分の中に、「業務用」or「家庭用」という括りはありません。全てその電力容量などによって区分されます。

なので、大容量の電期容量であれば、「それは恐らく業務用になるだろう」という会話はあるかもしれません。

また、業務用の方が製品構造が複雑であったり、スイッチング機能が多くあるなどのケースが想定され検査が複雑になる可能性は高くあります。

そういう意味で、業務用製品の方がPSE費用が高いというのが一般的かもしれませんが、業務用のハイスペック製品を家庭用で使うこともあるかもしれませんし、その逆で、比較的低スペックの家庭用を業務用として使うことも想定できます。

なので、業務用・家庭用という分け方はせずに、経済産業省がどのように電気用品区分をしているか、製品機能・電力容量などから考えるようにした方が、想定していた見積り額と実際の検査費用が全然違ったという事態を防げると思います。

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