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先端ICT機器、ドローンなどワイヤレス・無線機器の電波法技適認証の依頼が急増、当社が代行会社として選ばれる理由(後編)

 2020/08/29 PSE 中国ビジネス 事例 時事ネタ 認証の原理原則 電波法
この記事は約 9 分で読めます。 1,935 Views

こんにちは。管理人の堀です。

前回記事で、現在、時代の先端の無線機器が数多く登場し、それらの電波法認証のスピード化が求められている。そして、当社ではそれに対応できる環境が整っていることを説明させていただきました。

先端ICT機器、ドローンなどワイヤレス・無線機器の電波法技適認証の依頼が急増、当社が代行会社として選ばれる理由(前編)

今回はその後編をお伝えします。

 

電波法認証に必要な日数(完全保存版)

何故なかなか認証が開始しないのか?

ご契約を頂いた後、お客様からは早く認証を終わらせてくださいと必ずお願いをされるのですが、正直なところ、認証自体は決められた所定の内容を実行するだけなので、必要な段取りを踏んでいる限り、基本的に早い遅いはないものなのです。

では、なぜ認証の進みが遅かったり、なかなか開始されないのかというと、何度か書かせていただいているように、それは必要な書類やサンプルが揃っていないからです。

また、書類やサンプルの手配(工場への提出依頼)は基本的に依頼主様のお仕事、という大前提があり、それは国内外また検査機関の規模大小関わらず同じです。

なので、認証をすぐに開始させられるかどうかは、実は依頼主様と工場の話し合いの進捗に掛かっています。

しかし、ひどいパターンとして、検査を急ぐあまり検査機関や認証代行会社に先に支払いをしてしまい、その後工場にも依頼をしようとしたらなかなか工場が対応してくれず、いつまで経っても認証が始まらないということが少なからず存在しています。

さらに、お客様から聞いた話で一番ひどかったのは、中国の認証代行会社に費用を払ったのに、「うちは認証実務の代行であり、工場との調整は一切関与しない」といって、工場との交渉を何もしてくれず、返金もしてくれなかったというケースです。

当社では、工場への協力取り付けは依頼主様の仕事であるという前提は変わりませんが、それでも工場との接触は可能ですし、一番のノウハウであるテストサンプル作成指示は、当社の業務範囲として対応させていただいております。

日本業者を依頼人として、中国工場に対してこれができる代行業者は数少ないと思っています。また、あくまで工場が協力してくれるという前提ですが、それを出来る限りスピーディーに行い、認証開始までの時間も縮めたいと思っています。

以前に認証協力に際して中国工場を訪問した時の写真(写真左が工場の社長)
基本的に工場を訪問するまでの必要はないが、工場との直接的なコミュニケーション(対話)は重要

 

電波法認証各工程の実質期間

電波法認証はどのくらい期間が必要か?本当によく質問されますが、各試験機関はほとんど明確に書いていません。

理由は何度もお伝えしている通り、一連の電波法認証に必要な期間というのはそれほど長くなく、ほとんどが生産工場との調整ばかりです。

工場との調整は、実のところ試験機関ではコントロールできない話なので、あまり明確に認証期間を言ってしまうとそれが実現できなかった場合に、あとからクレームになる可能性があったりするので、そういった不確実性があることは言及しなかったりするケースが大半です。

そうするとかえって依頼主はハッキリした認証期間がわかりにくくなってしまうという事態に陥ってしまいます。結局、試験機関のそういった姿勢が「認証は難しい」というイメージを作り出しているのではないとか、個人的には感じています。

 

当社は断言しますが、
①正味の電波法試験期間:スムーズに進んで2週間くらい

②認定証が発行されるまでのリードタイム(技術書類の確認など):2週間くらい
が一般的なスケジュールです。

 

しかしこれは、あくまでテスト用サンプルと一連の技術書類が提出された時点での話です。

認証に一番時間が掛かるのは、①の前の⓪工程での資料準備です。何度もお伝えしているように、これは工場の協力次第なのでわずか1週間で対応がしてくれることも有りますし、一方で2~3か月かかってもなかなか対応してくれない可能性もあります。

認証に時間が掛かっていると言っても、それは工場が資料を準備している時間であって実際に認証業務は何もしていないということは多々あります。

基本的に依頼主様と工場ですべて話をつけていただくのが一番良いのですが、当社の業務範囲としてそうした工場とのある程度の折衝は行いますし、場合によっては依頼主様と工場を交えたオンラインミーティングを実施することも可能です。

そうすることによって、依頼主とどこか意思の疎通が取れず、認証は怪しいものだと考えて対応を遅くしていた工場が、真っ当なビジネスを行うために必要なプロセスであることを理解してくれて、協力度合いが一気に変わったことも有りました。

いずれにしても、技術資料・サンプルなどの資料が揃ってしまえば、正味の認証期間自体は大差ありません。早く認証を済ませるためにも工場との良好な関係を築くよう頑張ってください。

もちろん、当社としても出来る限りのサポートはさせていただきますので、そういった点も事前にご相談ください。この点でご相談を承れるのが当社の強みの一つでもあるのです。

 

試験が終わったという連絡があったのに、なかなか認定証が発行されないのは何故か?

電波法試験(サンプルテスト)が終わったという連絡があってから、認定証が発行されるまで1~2週間は必要です。即日の発行はありえません。

要は、試験終了後に提出された資料に不備がないかあらためて確認します。その中で、例えば、BOM表(製品部品リスト)などの資料内容ついて細かい確認事項があると、試験機関から工場に質問することはよくあります。

資料は提出すればそれで終わりではなく、提出した後もその内容や整合性などを検査機関は細かく確認してきます。このことは把握しておいてください。

検査機関が質問した後、工場がすぐに返事してくれれば良いですが、連絡あってから2~3日寝かされてしまうと、結局その間、仕事が止まってしまいます。海外の話だとそればかりは誰も確認できなくあり、こういったリスクは付きものです。

当社からも依頼主様には、時折工場とは連絡取り合うように促していますが、日々のやり取りがこうしたところで生きてきます。

また一方、工場側の書類ミスでせっかくサンプル試験が終わったのになかなか認定証が発行されないことも何度かありました。

例えば、工場が提出したブロック図が中国語表記であったため、英語表記での提出を求めたら翻訳ではなく内容そのものに齟齬があり、どちらが正しいのか?と質問したら、工場も迷ってしまって返事が遅れ、3~4日スケジュールが遅れたこともありました。

また、提出されたISO9000の書類をよく見てみたら、期限切れ直前で、この書類では検査機関は認められないということで、急遽、当社で代替書類を作成したということもありました。

一言で認証といっても、製品テストだけではなくこうした書類ワークが存在していることも把握しておいていただければ、認証がいつ終わるのか予測も立ってくるでしょう。

 

海外工場を相手にするなら安くもないが決して高くもないINSIGHT WORKSの認証費用

正直なところ、日本の工場で認証するのであればそのまま日本の検査機関を使っていただいて良いと思いますし、工場も日本語が通じるわけなので、もしかしたら代行会社は不要かもしれません。

自社のことを言うのも何ですが、日本工場で日本検査機関を利用する場合は、当社の代行手数料などは高いかもしれません。その際は、独自で認証を進められてしまってください。

しかし、相手が海外(中国)工場となる場合、現地語が喋れて電波法認証に関するノウハウが100%ない限りは、必ず代行会社を使うべきでしょう。ポジショントークのようですが、今まで述べてきた理由からそれは断言できす。

検査のお見積りに関しては、ケースバイケースですし、ここに書くと同業他社が何かしらの探りを入れてきてしまうので、非公開にしていますが、基本的に安くもないけど高くもない妥当な価格だと思っています。

一度、日本の有名検査機関で相見積もりをしていたお客様が、その検査費用を教えてくれましたが、ほとんど一緒でした。もちろん、その上で当社の代行費用が発生することはご承知おきください。どうぞ相見積もりしていただければと思います。

ただ気を付けておいていただきたいのは、どの検査機関もホームページ上ではかなり安い金額を書いていますが、同業から見たら絶対にその金額ではできません。

安く見せておいて、(絶対付けないといけない)オプションなどで結局相応の金額になることがほとんどですので、ホームページの画面だけで判断することなく、実際に問い合わせてみてください。

もちろん、相見積りなどせずに当社にストレートでご依頼いただけるのであればそれは大歓迎です笑!

 

【おまけ】認証代行・INSIGHT WORKSのもう一つの強み:PSE・PSCの対応も可能

最近の電波法機器においては、電力容量が高いものが多くなり、その電源供給にACアダプターやモバイルバッテリーを利用するものも増えてきています。

そこで一つ問題として、ACアダプターやモバイルバッテリーはPSE(電気用品安全法)に抵触するということです。電波のことだけでも頭が一杯になりそうなのに、さらにPSEのことまで考えないといけなくなるとかなり大変です。

また、ほとんどの電波法検査機関・電波法代行会社は、PSEのことまでわかっていません。そうなると、事業者の方は電波法の会社とPSEの会社を別に探さなくてはならないので手間もかかりますし、費用もまた別々に支払うので料金も高くなってしまいます。

当社では、電波法と同様にPSE・PSCなども得意としていますので、1つの製品に対してカテゴリーをまたいで必要な認証をすべてご提示できますし、全てのご相談に乗ることが可能です。

また、例えば、電波法とPSEで2つの認証が必要になった際、試験費用を割引することは難しいですが、代行費用は割引することも可能ですので、2つ以上の会社にそれぞれの認証を依頼するよりは手間も費用も掛かりません。そういった面でもお客様のスムーズな認証をサポートさせていただきます。

 

以上が当社に電波法認証をご依頼いただく際のご参考ポイントです。
前回と合わせてかなりの長文となりすべてを一度でご理解いただくことは難しいでしょう。
ただ、こうした前提の元で電波法認証を行っていると頭の片隅に入れていただければと思いますし、少しでも電波法認証をご検討されている際は、まずはお気軽にご連絡いただければ幸いです。

 

 

 

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