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起業・副業したい方必見!認証ビジネスでスタートアップしたお客様事例②-後編

 2020/06/12 PSC PSE 中国ビジネス 事例 経営の原理原則 認証の原理原則 起業・副業 電波法
この記事は約 11 分で読めます。 2,078 Views

こんにちは。管理人の堀です。

前回記事に認証ビジネスでスタートアップした大野さんの話を書きましたが、今回はその後編です。

当社の手前味噌の話になってしまうのですが、個人の副業・起業に関する情報はこのサイトだけではなく、巷にはよくある情報ですし、このページをご覧いただいている方も、そうした話はどこでも見かけると思います。

しかし一方で、起業・副業をしてみるのはいいけど、では実際に何をやったら良いのかわからないといいうのが多くの方のお悩みです。

起業・副業の志は抱きつつも、具体的にやりたいことを見つけるのにいつまでも時間がかかってしまい、そのうち考えるのが面倒くさくなり、結局やめてしまうというパターンは非常に多いです。

僭越ながら副業から独立起業までビジネスを伸ばした経験から意見を言わせていただくと、いきなり正解に辿り着くことは100%あり得ないので、まずはある程度、収益性がありそうなものを何でもいいから少しずつ始めてみるのがよい、と考えています。

初期費用はなるべく安く抑えることに越したことはありませんが、それでも費用がゼロということは絶対にありませんし、費用の多寡にかかわらず、必ず最初は持ち出しすることになります。

私自身、師匠に勧められるがママに本当にゼロから物販ビジネスを始めました。

当時は自分でAmazonリサーチをして売れ筋商品を見つけ、中国サイトにアクセス、中国人セラーと片言の英語でやりとりして購入し、届いたサンプルを自分で梱包してAmazonに納品する、ということをひたすら繰り返していました。

それが何年か続いた後に、認証商品を扱うことになり、自分で許認可を行い、それを販売する一方で、他の方の認証を代行するビジネスを行うようになっていきました。

当時から考えると、今の自分のビジネス内容など夢にも思っていないもので、当時から共通しているのは中国を相手にした海外ビジネスであるということと、Amazonを利用しているということくらいです。

それでもビジネスを続けていた結果、今日があるということは間違いない事実です。

しかし、だからと言って、ビジネスを行うのに自分と同じくらいの時間を使う必要はないと思いますし、スピードの早い現代においてはそんなことをやっていたら、せっかく始めたビジネスもすぐに消えてしまう可能性は高いです。

私の場合、ビジネスを始めた頃は今よりもう少し時代が緩かったので、早めに始められてラッキーだったと感じています。

そうした経験を踏まえて誕生した当社のスタートアップ事業というのは、商品選びから当社が行い、さらに許認可認証である程度の参入障壁を築き、事業のスピード化を念頭に入れています。

また、商品力が高いモノを扱うことになるのでAmazonでの小売りだけではなく、商品を活用した事業・サービスを構築することも可能となってきます。

少々の資金が必要となってきますが、まさにお金で時間とノウハウを買うというイメージです。

前編では大野さんが認証ビジネスでスタートアップするまでの経緯を書きましたが、後編では実際にスタートさせてからの軌跡をご紹介したいと思います。

今回も記事の文体は大野さんの発言をまとめた形で構成されています。

 

実際に発売開始したのは事業スタートしてから何か月くらい?

本当に驚きなのですが、堀さんが最初に言っていた電波法の平均認証期間である6~8週間の通り、8週間くらいで認証は終了しました。

もちろん、早く終わってくれることが一番なのですが、長くいろいろ仕事をしていると、そういうものって大体予定通りにいかないというのが通常なので、もう少しかかるだろうと考えていたのが正直なところです。

私が直接、工場や検査機関などに指示を出せるわけではないので、基本的に堀さんからの連絡を待っていました。

それがどんどん話が進み、認証開始6週間目くらいに「もうそろそろ認証が終わりそうで、あとは工場に未提出の申請書類などを確認してもらっている段階です」と言われて、嬉しさとともに驚きました。

聞いたところ、認証に協力してくれた工場は「日本に製品を販売できる」と大変積極的だったようで、電波法認証に必要な書類をどんどん提出してくれたそうです。

もちろん、そこにはINSIGHT WORKSの交渉ノウハウなどもあったと思いますが、大変有り難かったです。

中には、認証に時間が掛かってしまう人もいるようなのですが、その際の事情を聞いてみると、基本的には工場の非協力が主な原因とのこと。本来であれば、工場に認証協力を依頼するのは大変な話で、認証前に工場現地に行くこともザラにあるようです。

しかし、副業でまずは始めてみるという人間からすると工場視察なんてものとてもハードルが高くあり、そういうことをせずとも、ほぼ最短コースで認証が成功したのはやはりラッキーだったと思います。

これでいよいよビジネスがスタートできるということになりました。しかし、最初のうちは困難の連続でした。

 

せっかくのビジネスも最初は困難の連続

認証期間中に、Amazonページに使う商品写真の撮影、商品の説明書作成など必要な準備はほぼほぼ終えており、認証終了後にすぐに事業拡大できると考えていましたが、大きく2つ困難がありました。

満を持した認証商品だったが最初のうちは思ったより売れなかった

認証商品の投入直後は順調に売れました。最初のうちは通常価格よりかなり値下げしていましたが、やっぱり自分が販売しているモノが売れるって気持ち良かったです。

幸先の良いスタートだと思っていました。

しかし、その後、急激に商品が売れなくなっていきました。理由は、中国事業者による違法品の不当廉売です。違法品というのは、今回で言えば、電波法認証をキチンと行っていない商品のことです。

商品ページが怪しいものが数多くあり、私自身も購入してみたりもしましたが、やはり電波法認証を表示がされていない違法品ばかり。

堀さんとも相談して、Amazonに掛け合ってもらったり、電波法の管轄省庁である総務省に問い合わせをしてもらったりもしましたが、なしのつぶてという感じです。

あまりここで言うのも何ですが、管轄省庁が違法品対策を行ってくれないというのはかなり残念な気持ちになりました。

ただ、ネットで購入するお客様にとっては、当然安い方が良いのでそうした違法品がどんどん売れて、うちの正規品がお客様の目に留まらないという現象に陥っていきました。

※INSIGHT WORKS注
電波法認証に関して、認証をされていない製品を購入して利用すると、販売者ではなくユーザーが罰せられます。最高100万円の罰金刑などが課せられます。電波法表示がされていない無線製品は絶対に使わないようにしてください。総務省は下記写真のように自ら不法電波を取り締まる旨のキャンペーンを行っておきながら、違反者の連絡があっても動こうとしませんでした。当社は、決してこのことは忘れません。

 

商品が売れないので仕入れ価格も下げられない

電波法認証はそれなりの費用がかかりますので、それを実施しなければその分、価格に転嫁できる違法不当廉売事業者によって、うちとしても価格を下げざるを得なくなるのですが、それでも安売りにも限界がありますし、そもそもそれほど売れているわけではないので、仕入れ価格も下げられません。

そうすると、売るたびに赤字という状態に陥ってしまいました。堀さんが悪いわけではないのですが、やはり当時は、どうしたらよいのだろう?という気持ちでいっぱいでした。

また、工場が仕入れ価格交渉に応じてくれないのであれば、当然仕入れ先の変更ということも検討するのですが、電波法認証は工場のその製品に付与されるものなので、仕入れ先変更をすると、電波法もイチからやり直さないといけません。

堀さんにもいろいろと動いてもらっていたのですが、少しの間、どうにもならない状態が続きました。

あまりネガティブなことをここでお話しするのもどうかと思っていたのですが、堀さんからは率直な感想を頂きたいということでしたので、お伝えさせてもらっています。

 

転機の打開策は値上げ?

転機は大きく3つで、値上げと他チャネル展開、コロナウィルスでした。

堀さんからのアドバイスとして、数を売ろうとせず一先ず利益率を確保しましょうということで、思い切って値上げしてみました。

正直言って、売れる数はあまり変わらなかったのですが、一つあたりの利益率が随分と変わり、少しずつ気持ちにも余裕が出てきました。

次に、Amazon以外に楽天などでも販売を始めました。堀さんのお知り合いで楽天出品者の方がいて、その方に卸売りをしました。1個当たり利益率は下がりますが、まとめて売れるのでビジネスの見通しも立てやすくなったのは有難かったです。

それと、独自の販売ページを作りそこからAmazonにアクセスするように仕掛けをしたら、売れ行きも良くなっていきました。堀さんにはそのページのコンサルでもかなり助けてもらいました。

堀さんが一貫して言っていたのは、国家が認めた認証商品を販売しているのだから、胸を張ればよいし、この違法天国の状況がいつまでも続くわけがない、ということです。

そして、それが現実となりました。

 

コロナウィルスの影響によって中国違法業者が激減

コロナウィルスによって大きな被害に遭われた方もいらっしゃいますし、私自身も本業では相応な影響があったので、コロナウィルスを礼賛することは決してしませんが、それでも私が販売している商品に限って言えば、コロナウィルスの影響で売り上げが急激に伸びました。

簡単に言えば、コロナウィルスの影響で中国業者の欠品が相次ぎ、その分、私の商品が売れるという現象が起きたのです。

最初に売り始めた値段の3.5倍くらいでもどんどん売れていくのを見て、少なくともこの商品にはそれだけのニーズがある、ということをあらためて確信できました。

それから少し日が経って、残念ながら違法業者はまた増え始めてしまっていますが、私としてもここで得た経験を持って、Amazonで販売を続けつつも、他のチャネルなどにも展開していきたいと考えています。

 

副業で初めて商品を販売した感想

正直、最初からもっと売れるだろうなーって思っていたのですが笑、それでも商品一個売るにしても事業者にとっては格闘なようなものだとあらためて感じました。

それでも、事業をスタートさせた時から比べて販売するための力が格段に付いているとは感じるので、紆余曲折はありましたが、やっぱり副業を始めてよかったと思います。

特に、会社員だけでは知り得ない社会の情報に触れられているというのはとても大きいですね。

冒頭でもお話ししましたが、これからの時代において、職業を一つに絞ることはリスクでしかないと感じています。本当に危なくなった時に初めて、何か副業を始めていたら間違いなくそれでは間に合いません。

ビジネスをするというのは単に与えられた仕事をするのではなく、社会の情報や制度など様々なものに触れながら自ら行動していくことなので、始めるのであれば早いに越したことはありません。

その第一歩に立てたということはとても嬉しいですし、これからどのように事業展開していこうか、考えるのがとても楽しみです。

 

今後の展開・ビジョンなど

Amazonでの販売実績を増やすことは当然として、楽天やヤフーショッピングなど他の販売モールでの実績も増やしていきたいと考えています。

また、既に始めている卸売りにも益々チャレンジしていく予定で、そちらの販路も拡大していきたいです。需要がある商品であることはわかっていますし、日本人業者がキッチリと認証した商品ですので、その点はアピールできる部分だと考えています。

そして、堀さんからよく言われており検討しているのが、商品をハブとしたアプリの開発です。

やはりどれだけ需要がある商品だとしても、単体だけで販売していたら今回のような不当廉売している業者にどうしても勝つことができません。もちろん、そうした業者もいずれはいなくなると思うのですが、それを座して待つつもりなく、こちらからどんどん新しい仕掛けをしたいと考えています。

具体的には、商品を使うユーザー同士のコミュニケーション手段としてアプリを月額課金で提供するビジネスをイメージしています。

うちの商品を買った人だけのサービスにするのか、もしくはサービス加入者に対しては商品を無料で提供しても構いません。1つ軸となる商品があると、様々にビジネスのアプローチが考えられます。

それもしっかりと認証した商品を用いて展開するので、他者は入ってこられません。

またMakuakeなどでクラウドファンディングなども考えられますし、Makuakeは電波法などの認証に関してはすごく厳しくチェックしているので、ますます参入障壁は高まります。

やれることはいっぱいあるので今後はとても楽しみです。その分、生活は忙しくなりそうですが笑、その辺は本業と副業、自分の生活のバランスを取っていきたいと思っています。

私の場合、事業スタートの部分で結構大変だったので、他の方に手放しでおすすめはできないというのが正直な感想です。

しかし、堀さんを持ち上げ過ぎてしまうかもしれませんが笑、堀さん自身がとても信用できますし、相談すればいろんなアドバイスがもらえて視野が広がり、単純にやってみようという気持ちにさせてくれるのも確かです。

アプリ開発に関しても、現在、様々な政府補助金などが展開されていて、設計の仕方次第ではその対象になる可能性もある、というお話を聞いた際は目から鱗という感じでした。会社の仕事だけをしていてもそういう情報にはなかなか触れられませんから、とても貴重です。

今回のスタートアップ事業に関して少なくとも私はやってよかったと思っていますし、今後、どのように展開していくのかとても楽しみにしています。

 

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