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Stop いきなり独立!まずは副業でビジネスの成長曲線を描こう!

 2020/03/18 経営の原理原則 起業・副業
この記事は約 10 分で読めます。 3,339 Views

こんにちは。管理人の堀です。

いろいろなところで似たような話を書いていますが、とても重要なテーマですので、あらためて一つの記事として書きたいと思います。

昨今、働き方改革が叫ばれるようになり、残業規制も強まるなど、今まで残業を前提に仕事をしていた会社員の副業が話題になっています。

単純な小遣い稼ぎ程度のアルバイトする人もいれば、少し本格的に起業を前提にした副業をする人など、その種類は様々です。

また、トヨタ自動車の豊田章男社長による「終身雇用難しい」発言に代表されるように、時代の移り変わりが激しい現代、企業としても社員を定年まで雇うというビジネスモデルが難しくなってきています。

まさに自分の身は自分で守るためにも、しばらく会社員(本業)はやっているけれども、副業するという選択肢も現実味を帯び始めているのも事実かもしれません。

一方で、特に新進系の起業家から、一度きりの人生なのだから、独立起業をして自分だけのビジネスを思いっきり楽しむべきだという論調も増えています。

私自身も、サラリーマンから独立起業した人間なので、独立するという選択肢自体には賛成です。ただ、一部の中にある、副業なんかしてないでさっさと独立起業するべきだ、という意見には真っ向から反対します。

いきなり起業して成功する人はごく一握りであり、また大成功を収めている起業家こそ副業とまでは言いませんが、かなり周到に起業準備を進めているパターンは多くあります。

正しいやり方で、副業→起業→独立のステップを踏めば、その後のビジネスも有利に進められることについて書いていきたいと思います。

売上げを上回る経費を使わなければ事業は存続します

経営の原理原則では、経営の大原則として、売上げを上回る経費を使わなければ事業・会社は存続すると教えています。言われてみれば当たり前の話なのですが、なかなかここに気付かない人は多くいます。

この経費の中には、仕入れ費用、輸送代、広告代、販管費、事務所の家賃、外注費、人件費、接待交際費、備品代、セミナー参加費、などなどすべて含まれます。また、厳密に言うと経費ではありませんが、税金もありますし、借り入れがあればその返済費用も含まれます。

仮に月の売上げが100万円あり、上記の経費をすべて足しても90万円であれば10万円の黒字になりますし、逆に経費をすべて足したら120万円となる場合は20万円の赤字になります。

売上げに対する経費の考え方について、どれだけ売り上げていても赤字の会社もあるし、どれだけ売り上げが低くても黒字の会社もあります。既に倒産してしまいましたが、ダイエーという大手総合スーパーは、年間で6兆円の売り上げがあっても赤字となり倒産しました。

一方、先述したように売り上げが100万円でも経費が90万円で黒字10万円の会社は、理論上は潰れません。本当に人件費を考えたら、こんな会社はあり得ないのですが、本業をやりながらの副業であれば、これが可能なのです。

まずはここを目指すのが第一目標となります。

アルバイトではなく事業を副業としてやっている人で根本的に間違えている人をよく見かけるのですが、最初から利益なんかは出ません。厳しい話ですが、これが現実です。もっと言うと、売り上げすら最初はなかなか上がりません。

たとえ売れたとしても、いろんな経費を考えるとまず赤字になるでしょう。これもまた現実です。

ただ、少しずつ売れるものを把握して、その為の経費を少しずつ抑えていき、そこで初めて利益が出始めるのです。それまでの間は、副業では無収入、もしくは本業の収入を回しながら事業を継続させるところからスタートするのが大半です。

正直言って、赤字覚悟で事業を続けるのは精神的にも辛い部分はありますが、ここは誰もが通る道ですし、その状態を耐えるためにも本業でしっかりとした収益が必要になってきます。

そしてなるべく経費は使わないこと、特に売り上げをすぐに自分の小遣いなどにしていたら事業はあっという間に破綻してしまいます。この点は気を付けましょう。

経営の原理原則では、これを「生存の原則」と呼び、事業の第一歩としています。

まずは生存することが一番大事

ビジネスを生存させることの意味は2つあり、まず1つは自分の為、もう1つはお客様の為です。

自分の為というのはわかりやすいと思いますが、ビジネスが存続できなければ、廃業となりさまざまな痛手を負うことになります。

一方、お客様の為というのは、どんなに規模が小さいとしても利用をしてくれたり、商品を買ってくれるお客様は存在しているのです。そして、そのお客様が何か問合せしたい、また利用したいという時に、会社・事業が終焉していたとしたら、それこそ大迷惑となります。

生存は自分の為だけではないと思うと、その対策もしっかりやっていかねばならないと思ってきますね。事業はあり続けることが大事なことなのです。

本業の収益があるうちに副業でいろいろ試す

ビジネスを軌道に乗せるのは時間が掛かるのが大原則です。そして、同じことをずっとやっていても発展することは無く、例えば、取扱商品を増やすとか、新商品を導入してみるとか、新しい設備を試してみるとか、いろいろ試行錯誤していく必要があります。

その間、当然売上・利益はほとんどありません。既にそれなりの売上げが別口で確保できていれば良いのですが、またビジネスを始めたばかりという方は、そういうものもないので本業の存在が絶対に必要になってきます。

やはりまずは副業でいろいろ試してみるしかありません。

これは以前にも書きましたが、

副業の最大の強みとして、副業で失敗しても本業があれば取り返せるし、最悪しばらく収益がなくても本業があれば食いつないでいることです。つまり、致命傷にならずにビジネスでの実験、トライ&エラーができることなのです。

私が言うまでもありませんが、ビジネスには失敗はつきものですし、一回でうまくいくこともありません。少し良かったとしても、すぐに縮小してもしまうことが大半です。

だからこそ、まずは副業でやろうとしているビジネスの全体像を身銭を切りながら実践で学んでいくこと大切です。

そうするとそのビジネスをうまくいかせるためのポイント、失敗するポイントなどが少しずつ分かってきます。そして、継続的に売り上げて利益を出せるポイントはどこにあるのか、そしてどの領域であれば他者が入ってこれない参入障壁になるのか、探っていくようにしましょう。

もし、ポイントがどこにもないと思うのであれば、そのビジネスは(少なくとも現在自分が持つリソースの中では)ビジネスとしては成立しえないとして、見切りをつけるのも一つの方策かもしれません。

いずれにしても、これには時間がかかることがほとんどなので、焦らず地道に続けていくことが大事です。

副業は個人だけではなく企業でも同じ考え方

副業というと個人・スモールビジネスというイメージがありますが、基本的に、主力業態と新業態(サブ業態)の考え方は企業でも一般的です。

まずは一番最初に始めた主力業態があり、そこが力を付けて安定し始めたら、少しずつ違う業態を増やし、事業を大きくしていくというやり方です。その新業態がうまく行けばそのまま続ければ良いし、うまくいかなければ止めるだけ。

例えば、楽天などは最初はECモールから出発していますが、その後は、カード事業や球団経営、最近では通信事業にも参画しています。企業はこうして大きくなっていくわけで、規模の問題はありますが、個人だって同じことが言えるわけです。

起業の心構え-サイバーエージェント 藤田社長のブログから-

日本経済新聞のネット記事(2016年3月30日付け)にサイバーエージェント社長・藤田晋氏のインタビューが掲載されています。

記事タイトルは「私の著書が若い起業家に与えた誤解 (藤田晋氏の経営者ブログ)」

会員限定記事なので全文読むには無料の会員登録が必要ですが、会員登録の手間を割いても全文読まれることをお勧めします。

記事をかいつまんで書きますと、藤田氏は1990年代の後半に新卒で入社した会社で断トツの営業成績を収め、当時の社長から資金提供を受ける形で、サイバーエージェントの前身となる会社を設立。

その後の目覚ましい活躍は、メディアでも大変話題となり、それは今でも続いています。ベンチャー経営者の先駆けですね。

彼の言葉の一つ一つが注目を集めていますが、彼はその中で、自分の言葉を誤解している人が多くいると危惧を覚えているというのです。

彼に憧れて起業を志す若者たちが、「藤田さんの本を読んで、起業することにしました」「著書に、お金もアイデアもなく起業した、と書いてありましたが、僕も同じです」。などと話してきます

詳しくは記事に譲りますが、彼は独立しても十分に食べていける計算があったうえで独立したわけであり、また、新卒時代に営業でトップが取れたのも、大学時代から営業の仕事をずっとしていたので、会社入社時にはそれなりの素地が出来上がっていた。だからこそ最初から成績が残せたのだ、と言います。

そうしたことを伝えずに、ただがむしゃらに頑張れば成功できると煽るメディアには懐疑的だし、その言葉を鵜呑みにして何の計画も立てずに独立起業する人間は無謀だと思ってしまう。

日本はメディアなどで副業などせずにすぐに独立起業するのが美徳とされがちですが、本当に成功している人は、えてしてしっかりとした戦略を練っているものだとあらためて気付かせてくれる話だと思います。

副業すること自体は決して恥ずかしいわけではなく、ちゃんとした戦力もなくいつまで経っても成長しないことの方が恥ずかしいのではないかと考えます。

いつか来る成長曲線を楽しみにしながら日々の作業を行っていきましょう

ビジネスの世界でよく見かける「ビジネスの成長曲線」ですが、これは本当にその通りです。最初のうちは作業に作業を重ねても一向に成果が出ない日々が続きます。既にレールが用意されている会社の仕事であれば、言われたとおりにやっていれば成果は出ますし、給料も出ます。

しかし、自分で始めるビジネスはゼロスタートなので、成果はなかなか出てきません。厳密に言うと、小さい積み重ねという成果は出ているのですが、それが収益など目に見える形で還元されるにはそれなりに時間が掛かります。

たまに、FacebookなどのSNSで副業をいくらやっても成果が出ないとボヤいている人を見かけますが、力のかけ具合とその長さが根本的に足りないのだと思います。そうした人たちの言葉に惑わされることなく、いつか来る成長曲線を楽しみに日々のビジネスに取り組んでいきましょう。

ただ一つ注意点ですが、やってるビジネスそのものの市場規模が小さかったり、やっている作業が頓珍漢であったり雑用ばかりの場合、それこそいつまで経っても成長しない可能性はあります。

作業もすれば良いというものではないので、成長につながる正しい努力をしていきましょう。その点に関して、冷静に日々の作業の見直しは必要だと思います。

地元の商工会には必ず入っておきましょう

最後にこれも以前書きましたが、重要なことなので何度でも書きます。

個人事業主であろうと法人であろうと、副業を始めたら必ず商工会に入会しておいてください。メリットがたくさんありますよ。

ご自身が活動されている地元の商工会でも良いですし、基本的に商工会は越境自由ですので、横浜市などの大規模な商工会に所属するのも手です。大きいところはスケールメリットでさらにお得なったりします。

例えば、団体共済がありますので、既往症などなく普通に保険に入れる方はこちらの方が、一般に個人として入るよりも断然お得です。安さにびっくりしますよ。

また、政策金融公庫を絡めた融資にも対応してくれます。普通に何も知らないで、一人で公庫に行くより商工会の方に仲介してもらうなどのやり方はあります。ただ、それも入会してすぐには対応してもらえないので、先を見据えてまずは今から入会しておくことを強くお勧めします。

不明点については商工会に直接問い合わせるなり、当社までご連絡いただいても構いません。

様々な情報を仕入れて有利に副業を進めていきましょう。

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