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副業・小規模事業の方必見!ニッチ戦略をやめて成長するための5ステップ

 2020/03/15 中国ビジネス 経営の原理原則 起業・副業
この記事は約 9 分で読めます。 2,662 Views

こんにちは。管理人の堀です。

副業などの一人起業や中小企業などはニッチを狙えと言われます。ニッチというのは隙間という意味ですが、大手企業が入り込まないようなニッチ産業こそが小規模事業者の生き残り戦略である、というコンサルタントの方は多くいらっしゃいます。

しかし、ニッチというのはあくまで隙間市場です。そういう市場はすぐに食い尽くしてしまいますし、仮に大手企業ではなくても誰かが参入してきたら、たちまちその市場はレッドオーシャンになり、また新しい市場を探さないといけなくなります。

経営の原理原則では、ニッチを狙うな!と教えます。

理由は上記の通りですが、そもそもブルーオーシャンなんていくらでも存在しており、そこにいち早く参入し、オペレーションの仕組みを整えて、そこで独り勝ちを果たせと言われます。

もちろん、そんなブルーオーシャンではなく、ニッチで細々とやりたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、それは人それぞれの考え方なので、選択は自由です。

しかし、私は、どうせ事業をやるのであれば大きく成長させていく選択をしますし、今後、成長しない事業者・会社は政府から淘汰される時代を迎えていきます。
事業をしたくてもできない、成長しないという選択肢は許されない時代になっていくのです。

ただ、それはもう少し先の話なので、今から少しずつブルーオーシャンを見据えた成長のステップを踏んでいきたいと考えています。

何でもかんでもニッチというビジネス音痴たち

個人・小規模で新しいビジネスを始めたらすぐに「ニッチだね!」という人がいます。本人たちとしては悪気はないのでしょうが、個人・小規模=ニッチと判断する思考がよくわかりません。

また一方で、大手企業がやる新戦略・新商品はブルーオーシャンと称しがちです。こういう人たちの頭の中には、大手企業=ブルーオーシャンという構図が出来上がってしまっています。

だから個人・中小企業などの小規模事業者こそニッチを狙え、という論理なのでしょうが、ハッキリ言って、根本的に考え方を間違えていると思います。もちろん、冒頭でもお話ししたように、成長するつもりがないという前提でビジネスをしているのであればそれはそれでよいのですが。

例えば、少し前から胸の小さい女性に向けたAカップブラというものが流行しています。それまでAカップのブラジャーには可愛いデザインのモノが少なく、そうしたお客様の悩みに応えたデザインの高いAカップブラが人気を博しているというのです。

それに対して、Aカップブラというニッチ市場を狙ったという人が多くいたのですが、(少なくとも私の周りには)そもそもAカップの女性の人口はどれだけあるんだという話です。ニッチどころか完全なブルーオーシャンですよね。

また、当社の家電製品などのPSE、PSC、電波法技適認証ビジネスについても、大手企業では基本的に自前で対応することが主流であり、現在のところ主に中小企業向けに展開しているのでニッチと呼ばれることが多くあります。

しかし、考えてみていただけると分かりますが、やること自体はそれほど大きくないかもしれませんが、中小規模といえども家電全般が対象ですし、家電自体はほぼ100%認証を行わないといけないわけで、これがニッチなのでしょうか?

決して、ニッチと言われることに嫌悪感を示しているという意味ではなく、物事を大局的にちゃんと判断しないで、小規模事業者が新しいことを始めたら何でもかんでもニッチと呼ぶ癖はやめた方が良いと思います。

これから新しい事業を考えていらっしゃる方は、ニッチを狙おうという考えは一旦置いた方が良いと考えます。そうしないと、正しくビジネスの判断が出来なくなってしまうでしょう。

ニッチかどうかは市場規模で判断しましょう

例えば、2年前の数字をデータにしたものですが、レディスインナーの小売市場規模に関するこのような統計があります。

引用:流通ニュースウェブサイト2019年12月20日

この中でブラジャーの市場はわかりませんが、2018年レディスインナーウェア小売市場規模は前年比0.9%減の6135億円です。6000億円を超えているわけですから、Aカップブラの市場だって、どんなに少なくとも数億円を超えるわけでそれがニッチと言えるのでしょうか?

また、近年の家電業界規模は、少なくとも60兆を超えているようです。それに付随するというか、家電を販売するために必要となる認証に関するビジネスがニッチなのでしょうか?

もしそれをニッチであると言うのであれば、逆にどのくらいの規模であればニッチではないのか?もしくは、ニッチの定義というものを示した方が良いと思います。

すぐにニッチと言うコンサルタントたちへの反論ということではないのですが、それに惑わされてしまう人もいるかと思い、お話しさせていただきました。まずは、ご自身が扱おうしている商品・サービスなどの市場規模がどのくらいなのか、そういったところの調査からビジネスを始めてみるのも良いかもしれません。

ブルーオーシャンはあるものではなく気付く作るもの

と言っても、じゃあ、市場規模がある商品であるからすぐに必ず売れるかどうかはわかりません。市場規模があっても自分の商品は買ってもらえないというケースもあります。

単純に言うとブルーオーシャンはビジネスをしながら気付き・作り上げていくものです。

例えば、自分がビジネスをしながらこういう商品があったらもっとたくさん売れるだろう、同じ事業者が皆こういう問題に困っていてそれを解決するビジネスがあれば喜ばれるだろう、というのがブルーオーシャンの第一歩です。

また、ブルーオーシャンに気付くのに手っ取り早いのは、海外とビジネスをすることです。そして、日本の困りごと(不便さ、まだ存在していないもの)を海外の視点から見ると、結構いとも簡単に解決できることが多いのです。

例えば、海外では当たり前になっていてまだ日本にないものを導入するとか、日本にある商品を海外で割安で改良してみるとか。経営の原理原則では、毎年アメリカに行き、まだ日本にない業態を視察するツアーがあるそうで、日本で飛躍した企業はこういうところで情報を仕入れ、実践していったそうです。

ちなみに、当社の認証ビジネスは中国を利用していることがブルーオーシャン構築の一因となっています。

そこまでやると、ニッチという概念が馬鹿馬鹿しくなってきますよ。どれだけビジネスを知らないんだ、という感じです。
そして、ブルーオーシャンの見つけ方を知らずに、いつまでもニッチ信仰を持っている人に限ってブレストとかを重宝しています。

机上で新しいビジネスを発見できると思っているようで、こういう癖は早めにあらためた方が良いと思います。当社のビジネスもまだまだ小さく、これからですが、一度たりともブレストはやったことがありません。

持っているリソースとお客様の(潜在的な)ニーズを掛け合わせて、コンテンツ化しただけです。当社のウェブサイトを見て問い合わせしてくださる方は多いですが、そこにはアイデアなどは全く書いておらず、ただ事実をわかりやすく書いているだけです。

世界最大の常設見本市がある中国浙江省の義鳥・福田市場には世界からバイヤーが集まる

安定的に供給できるオペレーションを整え、参入障壁をつくる

ただ、ブルーオーシャンになりそうなものは見つけただけでは意味がありません。
それをお客様に安定供給できるようにするためのオペレーション体制を整えることで参入障壁を作ることになり、それがビジネスなのです。

例えば、日本の商品を海外で割安で改良するためにも、海外生産をするためのリソースを持っていなければいけませんし、なければ探す必要があります。単純に海外の商品を導入するにしても、購入のための交渉、商標・意匠など知的財産権の確認、通関や輸送の手配などやることは山ほどあります。

またアメリカから新業態を導入するというのも、何をどうすればよいのか、調べることが山積みですね。

再度、私の認証ビジネスで例示すると、中国を利用するのはいいけど言語の問題はどうするのか?広大な中国のどこで認証をするのか?途中連絡が途切れないか?など課題は多いです。また一方、中国で認証することに対して、お客様の拒否反応はないのか?

こうしたことを一つ一つ解決していくとビジネスの体裁になり、自然と参入障壁が生まれ、ブルーオーシャンとなっていくのです。

繰り返しになりますが、ブレストなんかではこうした解決本命策は出てきません。とにかく実践あるのみです。

市場が今後伸びていくかは政府方針などを参考にしてみましょう

ブルーオーシャンを考える際に市場の成長性が大きな要因だとお伝えしましたが、最後に、その辺の探し方について参考となることをご紹介しておきます。

民間企業で働いていらっしゃるとあまり注意が向かないかもしれませんが、私はJETROという経済産業省管轄の公的機関で働いていたので、省庁のウェブサイトを見る機会は大変多くありました。

日本の省庁は1府11省2庁からなっています。その中で、私が勝手に国民(企業)の経済活動に直接関与が特に強いと思っている厚生労働省、農林水産省、経済産業省、総務省、国土交通省、環境省やそれらが管轄する庁などのウェブサイトを見てみると、各省の方針・施策が載っています。

これらは国の政策であり、今後どのように国が方向づけられているかがわかります。また、それらの施策には補助金が交付されていることも多くあります。つまり、ここに企業が集まってくるのです。

こうしたところを抑えてみるのもひとつの手かもしれません。

もちろん、単純に今ある市場の中からブルーオーシャンになりそうな商品・サービスを見つけるのが王道なのですが、いろいろと複眼的に捉えてみると新しいビジネスが見えてくるかもしれません。

政府がこれからやろうとしているわけなのですから、それがニッチなわけがありませんよね。こういうのは大手企業しかできないとやる前から諦めずに、まずは探してみてみましょう。

政府の方針としては、大手企業は勝手にやってくださいという感じで、政策に対して真摯に取り組もうとする中小企業にこそ手厚い支援をしてくれることも多いです。これも一つの知識ですね。

そう考えると、ニッチを狙えという時点で論理が破綻していることがわかってくるかと思います。最後に繰り返しになりますが、成長しないで今のままでよければブレストしてニッチを狙いましょう。

ただ、本当に成長したいのであれば、様々な方策をとり、ブルーオーシャンを狙っていきましょう。

義鳥の福田市場で出展者と商談を繰り返す

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