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日本政策金融公庫などの融資を受けたい方に、PSE、PSC、電波法などの認証ビジネスは効果的です!

 2020/02/25 認証の原理原則
この記事は約 7 分で読めます。 2,300 Views

こんにちは。管理人の堀です。

今回は認証と金融機関からの融資に関する親和性についてなど、認証商品を持つことのメリットをこれまでの経験を踏まえたお話をさせて頂きます。

あくまで、当社やお客様の事例に基づくお話しなので、すべての方に当てはまるわけではないことを先に申し上げておきます。ご了承ください。

認証に関して様々なイメージを持たれている方がいらっしゃると思います。
①難しそう(自分たちには無理)、②費用が高そう、③一部の人(大手企業)たちだけの話、④そもそも誰にどういう話をしたら良いかわからない、

などなど本当におっしゃる通りです。

ただ、そういう内容をクリアしてビジネスを進める方には、メリットがあるのも事実です。今回はそうしたことをお伝えさせて頂きます。

参入障壁が高い商品で物販ビジネスを行える

物販ビジネスを行っていらっしゃる方の悩みの一つとして、扱っている商材を真似されて価格競争に巻き込まれてしまうことにあります。OEMで作らせたオリジナル品であれば少しはマシかと思いますが、特に既製品などの場合は、同業者から同一商品をぶつけられることも多々あります。

また、最近では中国人業者が工場直送などの廉価品をどんどん投入してくるなど、日本人事業者かなり劣勢に追い込まれているのも事実です。

様々な要因によりなかなか思った通りに売れず、結局、値下げを余儀なくされてしまいます。

まさに、なんとか売れはするけど利益がないという状態です。

もちろん、お客さんにとっては良い商品が安く買えるのであれば嬉しいことだと思いますが、事業者にとっては死活問題です。根本的にはお客さんに喜んでもらいたいですが、利益が出なくてビジネスが終わってしまっては元も子もありません。

そこで商品の参入障壁の作り方の一つとしてPSE、PSC、電波法などの認証というものがあります。

もちろん、認証を行うための初期費用は掛かってしまいますし、工場との調整、検査機関との対応などやること多くなりますが、認証を行った後の有利なビジネス展開を考えると、得てして有意義な投資であるとも考えています。

例えば、費用面の心配に関しては次章をご覧いただければと思いますし、工場との調整や検査機関との対応などは本サイトをご覧いただいて勉強していただければと思いますし、当社にお問い合わせしていただいても大丈夫です。

中国・深圳の展示会に入場する際、タブレットの写真認証が行われる。入館証の写真と整合性を確認。
写真は認証とは直接関係ありません。

許認可を通じて日本の法律に詳しくなり、事業者として資質が高まる

まず最初に、基本的にはPSE、PSC、計量法などの経済産業省管轄のものや、医療機器などは日本法人しか販売できない法律となっています。

厳密に言うと、細かい抜け道もあるのですが、日本人(日本法人)に有利な制度設計になっています。

簡単に言うと、基本的に中国人事業者が許認可製品を売っている時点で違法です。

ここが大きな参入障壁の一つになります。

法律制定の背景について本当のところは推測するしかないのですが、例えば、PSEなどは昭和30年代に制定されたもので、当時の日本は高度経済成長の真っ只中にありました。日本が経済成長を遂げられた理由の一つとして、自国産業の保護政策があり、家電などもその対象にあったのでしょう。歴史に詳しくないのであくまで推測ですが。

その当時の法律が現在も残っているわけなので、これを使わない手はないでしょう。

また、許認可当該電化製品およびその周辺情報にもかなり詳しくなれます。ご自分で電化製品を購入する際にスペックなどが気になると思いますが、自分で扱うのも同じで結構細かく見るようになってきます。

あと、PSEなど以外にも、ご自分が扱おうとしている製品にどの法律が適用されるかどうかなども気になったりして、いろいろ調べるクセが付いてきます。実は、販売業は法律との戦いでもあり、遅かれ早かれご自身の商品の関連法とは背中合わせになるでしょう。

金融機関などの見る目が変わってくる

認証を行うと事業者としての社会的信用力が高まってきます。基本的に認証はすべて国家認証であり、すべての認証にはちゃんと証明証が発行されますので、そういうものを見せると周りの目も変わってきます。

これは当社の例ですが、認証ビジネスやっていますということで、PSE、PSC、電波法などの証明証を見せながら銀行の融資担当と話していたら、二つ返事で審査がおりました。

これに関しては、財務内容も見られたと思うのですが、根本的なところとして認証商品の利益率の高さを評価されたのだと思います。

また、以前のお客様で補助金申請を前提にお話しされてきた方もいらっしゃいました。

当社は神奈川県の会社であり、その方は他県の方でしたので具体的にどのような制度だったのかわかりませんが、自治体に提出する業務完了報告書に認証担当企業のサインをした際に見たのは、産業力強化のような内容でした。

ご自身の所在地の自治体の公募をご覧いただくのも一つの手かもしれません。

なお、認証を行うために融資付けが欲しい場合は、調達コンサルタントをご紹介することも可能ですので、まずはその部分に関してお問い合わせいただいても構いません。

扱える商品の領域が広がる/ビジネスが拡大する

物販事業者の方の中には、認証のことはあまり詳しくわからないけど、例えば電源コンセントを使うもの(PSE)、無線ワイヤレスのもの(電波法)は扱っちゃいけないらしいから、何となく避けておこうと考える方もいらっしゃいます。

確かにその理屈は間違ってはいないのですが、一方で扱える可能性のあるものをみすみす逃してしまっているとも言えます。

そもそも認証の仕方がわからないということかもしれませんが、少なくとも当社で取れない認証はありませんので、まずは一度ご相談いただければと思います。

また、認証商品を一つ扱うことで、その周辺商品(認証有無にかかわらず)を扱うこともできるでしょうし、ご自身の商品ラインナップの軸にすることもできます。

一方、店舗ビジネスなどを考えていらっしゃるお客様からは、一部の設備品など認証をしないとビジネスが成立しない、という声も多くあります。

いずれにしても、認証というものが貴方のビジネスを拡大させるツールとなることは多くあります。

認証品を資産として売却することもできる可能性がある

これも当社の事例ですが、認証した商品の販売権利をこれから事業を行いたい方に対して売却した経験があります。その方はまだ独立される前のサラリーマンだったのですが、自分で事業をしたい気持ちは強くありました。

ただ、本業がどうしても忙しくあり、イチから事業(副業)を始めること出来ずにいたところ、たまたま共通の知人を介して当社のことを知り、当社の商品を扱わせてもらいたいという申し出がありました。

比較的順調に売れており、かつ参入障壁が抜群に高い商品なので、副業を始めるにはもってこいでした。

率直なところ当社としては売却しなくても良かったのですが、当社の事業内容の拡大(権利売却というビジネス)を経験する意味もあり、契約に応じたという経緯があります。

ここで申し上げたいのは、参入障壁が高く、国家からお墨付きをもらい、それなりに販売実績のある認証商品は権利売却ができる可能性があるということです。

また、そうした商品でゼロから事業スタートする時間をショートカットしたいニーズもあったりするのです。

あくまでこれは特殊な事例かもしれませんが、認証商品の可能性の一例として記憶にとどめておいていただければと思います。

やはりそもそもとして危険品をお客様に販売してはいけません

認証商品を扱うことのメリットを様々にお伝えしてきましたが、そもそもとして必要な認証を行っていない違法商品を扱ってはいけません。

もちろん倫理的な問題もありますが、PSE、PSCなどが存在する理由として、万一製品事故が起きた際に、責任所在をはっきりさせるためです。

製品事故が起きる可能性がある商品にもかかわらず、中国人販売者が中国からダイレクトでAmazon販売していたとして、万一の際に誰が責任を取ってくれるのでしょうか?

それは日本国内でも同様で、安全性が担保されていない無認可電化製品を販売しており、万一事故が発生した場合、その補償などはどうするのでしょうか?お客様にも当然多大な迷惑をかけることになりますし、事業者としても一巻の終わりです。

正直なところ、今回の内容を見たからと言って、すぐにじゃあ認証しようかということにはならないと思いますが、そういう商材があるということは覚えておいて損はないでしょう。

もしご興味ありましたらご連絡ください。

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